現代の情報社会では、膨大なデータを効率的に処理し、必要な情報を迅速に取得することが求められています。そんな中、Googleが提供する新しいAIサービス「NotebookLM」が注目を集めています。
このサービスは、ユーザーが指定したデータを基に「NotebookLM」がFAQボットを作ってくれたり、複雑な資料を査読してくれたりするもので、非常に便利です。
本記事では、NotebookLMの基本的な使い方から、その機能や料金体系までを詳しく解説します。
この記事はこんな人におすすめ
・PDFやファイルを丸投げして、ボットを作りたい
・無料のAI秘書がほしい
NotebookLMとは
NotebookLMより引用
Googleが提供する「NotebookLM」は、ユーザーが指定したデータを基にAIが回答や要約を行う生成AIサービスです。2023年のGoogle I/Oで「Project Tailwind」として発表され、現在は試験的に無料で提供されています。NotebookLMは、日本語を含む200以上の国や地域で利用可能で、Googleの大規模言語モデル(LLM)であるGemini 1.5 Proを使用しています。
従来のLLMには、ハルシネーションと呼ばれる誤った出力を生成してしまう課題がありました。
そこで登場したのがNotebookLMです。NotebookLMは、ユーザーが用意した実データをインプットとして活用することで、これまでのLLMが抱えていた問題を解決しようとするソリューションです。
具体的には、ユーザーからの質問に対し、インプットされたデータ内の情報に基づいて回答や要約を行います。このようにデータに根差した出力を行う機能を「グラウンディング」と呼びます。
グラウンディングによって、LLMの出力は信頼性が大幅に高まります。ユーザーの質問に対して、モデルはデータ内から根拠を提示しながら回答するためです。
NotebookLMで何ができる?
NotebookLMは、ユーザーがアップロードしたデータを基に、以下のような機能を提供します:
- 要約と提案:任意のテキストを要約し、提案を行います。
- データのグラウンディング:回答はアップロードされたデータに基づいて行われ、誤った回答(ハルシネーション)の発生を抑えます。
- 多様なソースの利用:Googleドライブのファイル、ローカルに保存されたPDFやテキストファイル、ウェブサイトのURLなどをソースとして利用できます。
- 質問応答:アップロードされたデータに基づいて質問に回答します。回答には、どの部分に基づいているかを示す注釈番号が付けられます。
NotebookLMの料金
現在、NotebookLMは試験的に無料で提供されています。将来的に料金が発生する可能性はありますが、現時点では無料で利用可能です。
NotebookLMの使い方
1. アカウントの作成とログイン
NotebookLMを利用するには、Googleアカウントが必要です。公式サイトにアクセスし、右上の「Try NotebookLM」をクリックしてログインします。
NotebookLMでは個人データのトレーニングをしないと宣言しています。オフィスで利用するにはもってこいですね。
ユーザーの個人データが NotebookLM のトレーニングに使用されることはありません。人間のレビュアーは、トラブルシューティング、不正使用への対応、フィードバックに基づく改善を行うために、クエリ、アップロード、モデルの回答を確認することがあります。人間のレビュアーに見られたくない情報は送信しないでください。
2. 新しいノートブックの作成
ログイン後、「新しいノートブック」をクリックして、ノートブックを作成します。
ここにソースを追加していきます。
3. ソースの追加
アップロードできるファイルは以下の5通りです。
・ドライブ
・PDF
・テキスト ファイル
・コピーされたテキスト
・ウェブサイト
ソースとして利用できるのは、Googleドライブのファイル、ローカルに保存されたPDFやテキストファイル、ウェブサイトのURLなどです。例えば、自分のサイトウェブサイトを読み込ませてFAQを作ってみしょう。
ウェブサイトをタップします。
URLを入れて挿入を押下
良い感じにサイトを要約してくれました(笑)
4. 質問の入力と回答の確認
ソースを追加したら、画面下部の入力欄に質問を入力するか上のガイドボタンを押下します。
今回は「FAQ」を押下してみます。
すごいFAQを作ってくれました!
回答は以下の通りです。これ、コーポレートサイトのURLを投入してFAQページを作るときにかなり効率化できますよね。
AI-ワークスタイルは、AIツールを使って仕事を効率化したいと考えている方向けのウェブサイトです。このFAQでは、AI-ワークスタイルについてよくある質問に答えます。
Q1: AI-ワークスタイルとはどんなサイトですか?
A1: AI-ワークスタイルは、AIツールを活用して仕事の効率化を図りたいビジネスパーソンや企業のための情報サイトです。ChatGPTなどの最新AIツールの使い方や活用事例、おすすめツールなどを初心者にもわかりやすく解説しています。
Q2: どのようなAIツールが紹介されていますか?
A2: ChatGPT、Gemini、DALL-E 3、Midjourneyなど、様々なジャンルのAIツールを60種類以上紹介しています。特に、仕事効率化に役立つツールに焦点を当て、ChatGPTを使った業務効率化やAIによる自動化など、実践的な内容を取り上げています。
Q3: AI-ワークスタイルはどんな人におすすめですか?
A3:
- 日々の業務を効率化したいと考えているビジネスパーソン
- AIツールに興味があるが、何から始めたら良いか分からない方
- 最新のAIツール情報を知りたい方
- AIを使ってキャリアアップを目指したい就活生
など、幅広い方におすすめです。
Q4: ChatGPTの使い方に関する情報も得られますか?
A4: はい。ChatGPTの基礎的な使い方から、仕事効率化のための応用、プラグイン活用、効果的なプロンプト作成まで、幅広く解説しています。
Q5: AIツールは有料のものが多いですか?
A5: 一部のAIツールは有料ですが、無料で利用できるものや無料体験版を提供しているものもあります。AI-ワークスタイルでは、無料ツールも積極的に紹介していますので、まずは無料ツールから試してみることができます。
Q6: AI-ワークスタイルでは、AIツール以外の情報も得られますか?
A6: はい。AIツールに関する最新ニュースや、AIを活用した就活対策、AI関連書籍の紹介など、AIに関する幅広い情報を発信しています。
Q7: AI-ワークスタイルの運営者はどんな人ですか?
A7: AIで仕事を効率化し、残業を減らしてサウナに行くことをモットーに活動している「きょろ」が運営しています。AI初心者の方にも分かりやすい情報発信を心がけています。
Q8: AI-ワークスタイルはどのように利用するのが効果的ですか?
A8: サイト内の検索機能を使って、興味のあるAIツールやテーマを探してみましょう。また、「ChatGPTまとめ」や「AIツール画像生成」などのカテゴリーページから、関連情報を探すこともできます。気になる記事を見つけたら、実際にAIツールを使ってみて、その効果を実感してみてください。
さらにすごいのがボットとしても機能します。
例えば「動画生成AIの記事をピックアップしてほしいんだけど」と打ってみました。
ん?ただの文章?いえいえ違います。すごいのが各文章の数字がついている所にカーソルを合わせてみてください。
ちょっとわかりづらいですが、根拠をばーっと出してくれます。今はクリーニングが出来ていませんが、いずれ精度はあがるでしょう。
NotebookLMはソースに基づいて回答を返し、回答には注釈番号が付けられます。この番号をクリックすると、該当部分が表示されます。
5. 回答の保存とノートブックの管理
気に入った回答は、吹き出しの右上にあるピンアイコンをクリックしてメモとして保存できます。また、ノートブックのタイトル部分を書き換えることで、ノートブックの題名を変更することも可能です。
NotebookLMの使い方(応用編)
総務省より引用
人口減少と少子高齢化のPDFファイルをもとにいろいろいじってみましょう。
NotebookLMのStudyGuideが教材になる件
先ほどのPDFファイルで「StudyGuide」ボタンを押下してみました。
すると問題をつくってくれるじゃないですかああああああ
これ教育者にとってかなり便利なのでは・・・?
日本の少子高齢化:現状と課題
用語集
用語定義人口減少ある地域における人口の減少のこと。少子高齢化出生率の低下と平均寿命の伸びにより、若年層の割合が減少し、高齢者の割合が増加する現象。生産年齢人口一般的に15歳から64歳までの、労働力の中核を担う人口のこと。老年人口65歳以上の高齢者のこと。非正規雇用パートタイム労働者、アルバイト、契約社員、派遣社員など、正規雇用以外の雇用形態のこと。正規雇用企業に直接雇用され、労働時間や期間に定めがなく、社会保険にも加入している雇用形態のこと。就業仕事に就いていること。労働力調査総務省統計局が実施している、日本の労働力の実態を把握するための統計調査。小テスト
以下の質問に対して、2~3文で答えてください。日本の総人口は、2020年から2065年にかけてどのように変化すると予測されていますか?
2065年の生産年齢人口は、2020年と比べてどの程度減少すると予測されていますか?
2065年の高齢者人口の割合は、どの程度になると予測されていますか?
1990年から2020年にかけて、正規雇用者数と非正規雇用者数はどのように変化しましたか?
2009年から2019年にかけて、非正規雇用者数が増加した主な要因は何ですか?
2019年時点で、非正規雇用の割合が最も高かったのはどの性別・年齢層ですか?
少子高齢化が日本の経済に与える影響として、どのようなものが考えられますか?
少子高齢化によって、社会保障制度はどのような影響を受けると考えられますか?
日本政府は、少子高齢化に歯止めをかけるために、どのような政策を実施していますか?
少子高齢化は、日本の社会全体にどのような変化をもたらすと考えられますか?
小テスト 解答例
日本の総人口は、2020年の約1億2500万人から2065年には約8800万人へと、約3700万人減少すると予測されています。
2065年の生産年齢人口は約4500万人となり、2020年と比べて約2900万人減少すると予測されています。
2065年には、高齢者人口の割合は約4割に高まると予測されています。
1990年から2020年にかけて、正規雇用者数は緩やかに増加した一方、非正規雇用者数はそれを上回るペースで増加しました。
2009年から2019年にかけて、非正規雇用者数が増加した主な要因は、女性や高齢者の就業拡大です。
2019年時点で、非正規雇用の割合が最も高かったのは、女性65歳以上で、26.5%でした。
少子高齢化が日本の経済に与える影響としては、労働力不足、消費の低迷、経済成長の鈍化などが考えられます。
少子高齢化によって、社会保障制度は、給付を受ける高齢者が増える一方で、保険料を負担する現役世代が減るため、財政負担の増大が懸念されます。
日本政府は、少子高齢化に歯止めをかけるために、子育て支援策の充実、女性の就業支援、高齢者の就業促進など、様々な政策を実施しています。
少子高齢化は、日本の社会全体に、労働力不足、地域社会の縮小、高齢者の増加による社会保障費の増大など、様々な変化をもたらすと考えられます。
Table of Contensを使えば分析する必要なくなる件
今度はTable of Contensを押下してみました。
これ、もう分析する必要あります・・・?いやあるけど、相当時短されますよね。
楽々。
「NotebookLM」の使い方まとめ
Googleの「NotebookLM」は、ユーザーが指定したデータを基にAIが回答や要約を行う生成AIサービスです。日本語を含む200以上の国や地域で利用可能で、現在は試験的に無料で提供されています。
NotebookLMを利用することで、PDFファイルやウェブサイトの内容を効率的に要約し、質問に対する回答を得ることができます。特に、データのグラウンディング機能により、誤った回答の発生を抑えることができる点が特徴です。今後のアップデートにより、さらに多機能で使いやすいサービスになることが期待されます。
趣味:業務効率化、RPA、AI、サウナ、音楽
職務経験:ECマーチャンダイザー、WEBマーケティング、リードナーチャリング支援
所有資格:Google AI Essentials,HubSpot Inbound Certification,HubSpot Marketing Software Certification,HubSpot Inbound Sales Certification
▼書籍掲載実績
Chrome拡張×ChatGPTで作業効率化/工学社出版
保護者と教育者のための生成AI入門/工学社出版(【全国学校図書館協議会選定図書】)
突如、社内にて資料100件を毎月作ることとなり、何とかサボれないかとテクノロジー初心者が業務効率化にハマる。AIのスキルがない初心者レベルでもできる業務効率化やAIツールを紹介。中の人はSEO歴5年、HubSpot歴1年