近年、AI技術の進化は目覚ましく、私たちの生活やビジネスに革新的な変化をもたらしています。中でも、イーロン・マスク氏率いるxAIが開発した「Grok 3(グロック3)」は、その最先端の性能で世界中から注目を集めています。
Grok 3は、従来のAIモデルを凌駕する性能を持ち、特にその推論能力とDeep Search機能は、研究開発、ビジネス戦略、そして日常生活における問題解決において、強力な武器となる可能性を秘めています。本記事では、Grok 3の基本的な特徴から、具体的な使い方、料金プラン、そして利用する上での注意点まで、SEO対策キーワード「Grok 3 使い方」に沿って網羅的に解説します。
Peplexity、Gemini、ChatGPTの「DeepSearch(これらはDeep Researchという)」機能の詳細については以下をご参照ください。
Perplexity Deep Researchが登場!使い方、ChatGPTとの比較などを徹底解説
GoogleGeminiからでた!Deep Researchの使い方から料金まで徹底解説
ChatGPTの「Deep Research」の使い方/無料で使う方法も
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この記事はこんな人におすすめ
・「Grok 3」を無料で使いたい。どこで使えるか知りたい。
Grok 3の特徴
Grok 3は、xAIによって開発された最新のAIモデルであり、その革新的な特徴により、AI分野に新たな地平を切り開いています。ここでは、Grok 3の主な特徴を深掘りし、その卓越した性能の秘密に迫ります。
世界最高性能の証明
Xの公式動画より引用
Grok 3は、最新のAIモデルとして大きな注目を集めています。様々なテストで、これまでのAIを超える成績を残しているからです。
例えば、高校生の数学オリンピックレベルの問題では90%以上正解できました。また、大学院生向けの科学の問題でも75%の正解率を記録。プログラミングのテストでも高い点数を取っています。
試験名 | 内容 | 通常正答率 |
AIME 2025 | 最新の数学コンテスト | 93% |
GPQA | 大学院レベルの科学的問題 | 75% |
Coding | プログラミング能力を測るテスト | 57% |
AIME 24 | 数学オリンピックレベルの問題 | 52% |
これらの結果は、Grok 3が単に答えを暗記しているのではなく、本当に「考えて解く」ことができるAIだということを示しています。
特徴的な推論・思考機能
考える過程が見られる
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Grok 3には「Think(考える)」というボタンがあります。このボタンを押すと、AIがどのように考えて答えを出したのか、その過程を見ることができます。まるで、先生が問題の解き方を説明してくれるような感覚です。
より深い情報検索
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「Deep Search(深い検索)」という機能も搭載されています。この機能は、インターネット上の情報を深く探して、信頼できる答えを見つけ出します。単にキーワードで検索するだけでなく、質問の意図を理解した上で、関連する情報を幅広く集めることができます。
また、見つけた情報がどこから来たのかも示してくれるので、自分でも確認することができます。
素早い開発
Xの公式動画より引用
Grok 3は、わずか1年ほどで開発されました。これは非常に速いスピードです。通常、このような高性能なAIの開発には、何年もかかるとされているからです。
開発を早めることができた理由は、大規模な計算機を短期間で用意できたことです。約4ヶ月(122日)で、10万台ものGPU(高性能な計算装置)を備えた計算機を構築しました。
なお、Grok 3は、SNSのX(旧Twitter)と連携して使うことができます。X上の最新情報を分析したり、トレンドを把握したりするのに役立ちます。
また、今後は「Big Brain(大きな脳)」という新しいモードも追加される予定です。このモードでは、より多くの計算能力を使って、さらに高度な問題も解けるようになります。
Grok 3の料金は?無料で使える?
Grok 3を利用するためには、現在、X(旧Twitter)の有料プランである「X Premium+」または、Grok専用の「SuperGrok」に登録する必要があります。2025年2月20日時点では、無料ユーザーにもGrok 3が開放されていますが、今後有料プランに移行する可能性も考慮しておく必要があります。
プラン名 | 料金 | 特典 |
---|---|---|
X Premium+ |
Webサイトから: 月額 6,080円 / 年額 60,036円 iOSから: 月額 8,000円 / 年額 80,000円 Androidから: 月額 8,190円 / 年額 80,400円 |
|
SuperGrok |
月額 約4,500円 / 年額 約45,000円 |
|
X Premium+の価格はGrok 3のリリースに伴い、元の価格から2倍程度値上げされているため注意が必要です。Xをビジネスで活用している方はX Premium+、Grok 3のみを使いたい方はSuperGrokのプランを選択することをおすすめします。
Grok 3の登録方法
Grok 3はX Premium+とSuperGrokのプランで使用できます。ここでは、それぞれの登録方法を紹介します。
X Premium+ での Grok 3 利用手順
ステップ 1: X プラットフォームへログインしてアクセス
ステップ 2: メニューから「設定とプライバシー」を見つけて開く
ステップ 3: プレミアムセクションへ進む
ステップ 4: X Premium+ プランを選択
ステップ 5: お好みの支払い方法を設定して完了
※ X Premium をすでに利用中の方は、ステップ 3 の後に表示される「プレミアムプラスにアップグレード」を選択してください。
SuperGrok での Grok 3 利用手順
ステップ 1: Grok プラットフォームへアクセス
ステップ 2: 画面左下の「Go Super」ボタンを選択
ステップ 3: 希望する決済方法を選択
ステップ 4: 「申し込む」をクリックして登録完了
※ ChatGPT のようなプラットフォームでの利用を希望する場合は、こちらの SuperGrok がおすすめです。
Grok 3の使い方
ここでは、Grok 3の使い方(Web版)を紹介します。
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現在イーロンより、サーバーが落ちるまで無料で使えますと宣伝しています!使いまくりましょう!
これで使う準備は完了です。(Twitterのアカウントは用意しておきましょう。)
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推論モード
推論モードを使う場合は、「Think」ボタンをクリックします。推論モードは、数学問題の解決やコーディングを作成・サポートをしてくれます。
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例えば、「ビールが地球の周りを回る動きをシミュレーションできるアニメーションをhtmlとCSSで生成してください」という命令をしてみました。
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Grok 3は、約20秒の推論を行い、以下のようなコードを出力します。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>ビールが地球の周りを回るアニメーション</title>
<style>
/* 全体のスタイル */
body {
margin: 0;
padding: 0;
background-color: black; /* 宇宙をイメージ */
display: flex;
justify-content: center;
align-items: center;
height: 100vh; /* 画面全体を使用 */
}
/* 地球のスタイル */
.earth {
width: 100px;
height: 100px;
background-color: blue; /* 青い円で地球を表現 */
border-radius: 50%;
position: relative; /* ビールの位置基準 */
}
/* ビールのスタイル */
.beer {
width: 20px;
height: 20px;
background-color: yellow; /* 黄色い円でビールを表現 */
border-radius: 50%;
position: absolute;
top: -30px; /* 初期位置を調整 */
left: 40px;
animation: orbit 5s linear infinite; /* アニメーションを適用 */
}
/* アニメーションの定義 */
@keyframes orbit {
0% {
transform: rotate(0deg) translateX(100px) rotate(0deg); /* 開始位置 */
}
100% {
transform: rotate(360deg) translateX(100px) rotate(-360deg); /* 1周 */
}
}
</style>
</head>
<body>
<div class="earth">
<div class="beer"></div>
</div>
</body>
</html>
このコードを実行すると、実際に地球の動きをシミュレーションしたアニメーションが表示されます。このように、複雑なコーディングや数学の問題なども、推論モードを活用することで効率的に処理できます。
Deep Search
複数のソースを検索し、ユーザーの意図を正しく汲み取りレポート作成ができるDeep Searchは、画像の通りボタンを押下することで使用できます。
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例えば、「日本の最新SEO事情をまとめたレポートを作成してください」という命令を実行してみましょう。Grok 3は、表や箇条書き、出典元などを記載された状態で出力してくれます。

もはやxじゃない・・・すごい・・・
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実感したのはGeminiは5分~30分、ChatGPTは5分~30分かかっていたのが、Grok 3は30秒程度で仕上げてくれました。これは世界最高峰だ。

Grok 3のDeep Searchの強みは、Xの情報も検索できることです。GeminiやPerplexityなどではXへのアクセスブロックにより情報を抽出できないため、Xの情報を含めた検索を行いたい場合は、Grok 3がおすすめです。口コミなどのリサーチに便利ですね。
Grok 3とPerplexity、GeminiのDeep Search(Deep Research)機能比較してみた
AIを活用した情報収集において、Grok 3、Perplexity、Geminiといったプラットフォームが提供するDeep Search(Deep Researchともいう)機能は、従来の検索エンジンでは得られない深掘りした情報や分析を提供します。ここでは、これらの機能の違いを比較し、それぞれの特徴を見ていきましょう。
比較項目 | Grok 3 | Perplexity | Gemini |
---|---|---|---|
情報源 | インターネット全般、X(旧Twitter) | インターネット全般 | インターネット全般、Googleの各種サービス |
特徴 | Xのリアルタイムな情報にアクセス可能、ユーモアのある回答、思考過程の表示 | 情報源の明示、学術的な情報収集に強い、シンプルなUI | Googleの強力な検索技術と連携、多様な情報ソース、自然な対話形式 |
得意分野 | 最新トレンド、SNSの分析、創造的なタスク | 研究、レポート作成、情報精査 | 日常的な質問、アイデア出し、Google Workspaceとの連携 |
注意点 | まだベータ版であり、情報の正確性に注意が必要、Xの情報を優先しすぎる傾向 | 情報の偏りに注意、専門的な質問には不向きな場合がある | まだ開発途上であり、情報が不正確な場合がある、プライバシーへの配慮が必要 |
実際にそれぞれのレポートを比較してみました。
まずはGeminiです。70サイト以上のソースからレポートを作成してくれます。Google docxにそのまま落とせるのもポイント高いですね。
次にPerplexityです。Perplexityのすごいところは、引用元の画像まで参照してビジュアル化してくれるのでファクトチェックをしたい方には向いています!51ソースから調べてくれました。
しかもこれが無料なのだからすごい。
最後に、Grok 3です。
なんといってもx(旧Twitter)内を調べられる点がポイントでしょう。
商品の口コミを調べてもらいました。
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レポートをまとめてくれました。これはマーケティングなどでもかなり使えそうです。
サイト数は28ソースですね。

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結論、どれも優秀で、能力に差はないと感じます。一方で、他サービスとの連携、相性はあるので自身が普段から利用(課金)しているサービスにあわせて、Deep Search(Deep Research)機能を使うといいでしょう。
Grok 3の活用例
Grok 3は、その高度な推論能力とDeep Search機能を活かし、様々な分野で活用することができます。ここでは、Grok 3の具体的な活用例を2つ紹介します。
コーディング
開発支援ツールとして: プログラミングの分野では、新規コードの生成から既存コードの最適化まで幅広くサポートします。例えば、Pygameを使用したテトリス風パズルゲームの開発など、複雑な要件を含むプロジェクトでもコード生成が可能です。また、既存コードのレビューや改善提案も行えます。
このように、研究レベルの分析から日常的な情報検索、専門的な開発支援まで、幅広い用途で活用できるツールとなっています。
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また、既存のコードを提示して改善点を尋ねることも可能です。
生活に役立つ情報検索
週末の家族向けイベント探しなど、日常的な情報ニーズにも対応します。ウェブ上の様々な情報源から、開催時期、場所、内容を総合的に分析し、個々のユーザーの要望に沿った提案を行います。Deep Search機能を使うことで、より文脈を理解した、パーソナライズされた提案が可能になります。
Grok 3を使う際の注意点
Grok 3は非常に強力なツールですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。
7.1. ベータ版であること
Grok 3はまだベータ版であり、完璧ではありません。時には不正確な情報を生成したり、質問の意図を正しく理解できない場合があります。そのため、Grok 3の回答を鵜呑みにせず、他の情報源と照らし合わせるなどして、情報の真偽を確認することが重要です。
7.2. Xの情報を優先してしまう
Grok 3は、デフォルト設定ではX(旧Twitter)上の情報を優先的に参照する傾向があります。より幅広い情報を得るためには、他の情報源も参照するように指示する、あるいは、ユーザー自身が他の検索エンジンなどを併用する必要があります。
7.3. ハルシネーションが起こる
Grok 3は、事実とは異なる情報を生成してしまう「ハルシネーション」と呼ばれる現象を起こす可能性があります。特に、複雑な質問や、情報が不足している質問に対しては、この現象が起こりやすくなります。Grok 3の回答はあくまで参考情報として扱い、最終的な判断はユーザー自身が行うようにしましょう。
Grok 3利用における重要な注意点
現在ベータ版であること
現在ベータ版として提供されているGrok 3は、開発途上のツールです。そのため、情報の生成精度や質問意図の理解において完全な信頼性は担保されていません。ユーザーは必ず複数の情報源での確認を行い、特に重要な判断を下す際は慎重に検証する必要があります。
情報ソースの偏りについて
Grok 3はXプラットフォームの情報を優先的に参照する傾向があり、これは大きな課題となっています。Xの情報は
- 学術的な査読プロセスを経ていない
- 感情的な意見や誤情報が混在している
- 速報性は高いが、事実確認が不十分な場合が多い
- Google Scholar等で入手できる査読付き論文と比べて信頼性が低い
より正確な情報を得るためには、学術データベースや専門機関の公式発表など、信頼性の高い情報源を明示的に指定することが推奨されます。
ハルシネーション(誤情報生成)のリスク
AIモデル特有の課題として、事実に基づかない情報を作り出してしまう「ハルシネーション」現象があります。特に
- データが不足している分野の質問
- 複雑な因果関係を含む質問
- 最新のトピックに関する質問
これらの場合、誤った情報が生成されるリスクが高まります。
そのため、Grok 3の出力は常に「参考情報」として扱い、特に専門的な判断や重要な意思決定には、必ず他の信頼できる情報源での確認を行うべきです。
まとめ
Grok 3は、xAIが開発した世界最高性能のAIモデルであり、その卓越した推論能力とDeep Search機能により、様々な分野で革新的な活用が期待されています。本記事では、Grok 3の特徴、料金プラン、登録方法、使い方、活用例、注意点、そして今後の展望について詳しく解説しました。
Grok 3はまだベータ版であり、いくつかの注意点もありますが、そのポテンシャルは計り知れません。Grok 3を使いこなすことで、あなたの仕事や学習、そして創造的な活動は、より効率的で豊かなものになるでしょう。さあ、Grok 3を活用して、AIの新しい可能性を切り拓きましょう。
趣味:業務効率化、RPA、AI、サウナ、音楽
職務経験:ECマーチャンダイザー、WEBマーケティング、リードナーチャリング支援
所有資格:Google AI Essentials,HubSpot Inbound Certification,HubSpot Marketing Software Certification,HubSpot Inbound Sales Certification
▼書籍掲載実績
Chrome拡張×ChatGPTで作業効率化/工学社出版
保護者と教育者のための生成AI入門/工学社出版(【全国学校図書館協議会選定図書】)
突如、社内にて資料100件を毎月作ることとなり、何とかサボれないかとテクノロジー初心者が業務効率化にハマる。AIのスキルがない初心者レベルでもできる業務効率化やAIツールを紹介。中の人はSEO歴5年、HubSpot歴1年