OpenAI幹部の相次ぐ退職!シュルマン氏のOpenAI退職とAnthropicへの移籍 | AI-ワークスタイルlAIツールで仕事を効率化させるAIメディア
CONTACT US
内容に広告・プロモーションを含みます

OpenAI幹部の相次ぐ退職!シュルマン氏のOpenAI退職とAnthropicへの移籍

AIニュース

OpenAIの共同創業者であるジョン・シュルマン氏が2024年8月5日、同社からの退職を発表しました。シュルマン氏は、AIのアライメント(AIを人間の意図や価値観に沿うものにすること)への取り組みに集中し、技術的な実務に戻るため、AIスタートアップのAnthropicに転職する意向を明らかにしました。

シュルマン氏はX(旧Twitter)への投稿で、「OpenAIでのアライメント研究に対するサポートがないから辞めるということではありません。それどころか、OpenAIのリーダーたちはこの分野への投資に非常に熱心です。私の決断は個人的なものです」と説明しています。

OpenAIにおけるアライメント研究の変遷

OpenAIでは、かつて汎用人工知能(AGI)の安全性と制御を研究するスーパーアライメントチームが存在していましたが、幹部職だったイルヤ・サツキヴァー氏とヤン・ライク氏の退職に伴い解散しています。ライク氏は退職の際、「安全性についての文化とプロセスが派手な製品を生み出す潮流に負け、限界に達した」と不満を表明しました。

その後、OpenAIはサム・アルトマンCEOをメンバーに含む「安全・セキュリティ委員会」を新たに立ち上げ、アライメントを含む広義の意味での「AIの安全性とセキュリティ」を研究していく姿勢を示しています。シュルマン氏は、この委員会の科学部門責任者を務めていました。

他の幹部の動向

OpenAIからは、元主任サイエンティストのイルヤ・サツキヴァー氏やヤン・ライク氏など、幹部の離脱が相次いでいます。サツキヴァー氏はOpenAI退職後、AIの安全性に焦点を当てた研究所「Safe Superintelligence」を創設。ライク氏は後にAnthropicへ移籍し、新設されたスーパーアライメントチームの一員となりました。

また、シュルマン氏の退職発表と同日、OpenAIの共同創設者の一人であるグレッグ・ブロックマン氏が2024年末まで長期休暇を取ると発表しています。

OpenAIの対応と今後の課題

OpenAIのグレッグ・ブロックマン社長とサム・アルトマンCEOは、ライケ氏の退社報告を受けて、AIの安全性に関する同社の取り組みについて説明する長文ポストをXで公開しました。しかし、具体的な対策の詳細は明らかにされていません。

また、米Voxの報道によると、OpenAIを退職する元従業員が直接的な抗議を控える背景には、退職合意書の存在があるとされています。この合意書には、生涯にわたって元雇用主を批判することを禁じる条項があり、署名を拒否した場合はストックオプションなどの既得権を失うリスクがあるとのことです。

アルトマンCEOはこの報道に対し、「誰かの既得権益を奪い返したことは一度もない」と述べ、退職合意書の改定を進めていることを明らかにしました。

まとめ

OpenAIの幹部退職が相次ぐ中、AI安全性とアライメント研究の重要性が改めて浮き彫りになっています。今後、OpenAIがどのようにしてAIの開発と安全性のバランスを取っていくのか、業界内外から注目が集まることでしょう。

タイトルとURLをコピーしました