あなたは毎日の仕事で、レストランの予約や資料作成、競合分析などの細かなタスクに追われていませんか？2025年7月17日、OpenAIが発表した「ChatGPT agent」は、まさにそんな悩みを解決する画期的なAI機能です。これまでのChatGPTが「質問に答える」だけだったのに対し、ChatGPT agentは実際にウェブサイトを操作し、あなたの代わりにタスクを完了させてくれます。
本記事では、ChatGPT agentの基本的な使い方から実践的な活用方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
所有資格：Google AI Essentials
- ① OpenAIが2025年7月17日に発表した画期的AI「ChatGPT agent」が業務効率化に革命！これまでのChatGPTが「質問に答える」だけだったのに対し、実際にウェブサイトを操作してタスクを完了させる自律型AIエージェント。レストラン予約や競合分析、資料作成まで自動化可能
- ② 月額20ドル（約3,140円）のPlusプランから利用可能！使い方は超簡単、「agent mode」を選択して自然な日本語で指示するだけ。Gmail連携やスライド作成、4人分の朝食材料の計画購入など、複雑なタスクも一発で実行。専門知識を要する分析でも高い性能を発揮
- ③ 業界最高レベルの安全性で安心利用！パスワード等の機密データは保存されず、ワンクリックで全データ削除可能。他のAIエージェント（Google Jarvis、Claude等）と比較しても統合性・実用性で圧倒的優位。今後さらなる機能拡張予定で、働き方改革の切り札に
ChatGPT agentとは？
ChatGPT agentは、OpenAIが2025年7月17日に発表した最新のAIエージェント機能です。従来のChatGPTが対話型の応答に特化していたのに対し、ChatGPT agentは自律的にウェブブラウザを操作し、複雑なタスクを最初から最後まで実行できる点が革新的です。
この機能は、以前発表されたOperatorのウェブサイト操作能力と、deep researchの情報分析・統合能力を統合したものです。ChatGPT agentは独自の仮想コンピュータを使用して、推論と行動を流動的に切り替えながら作業を進めます。たとえば「カレンダーを確認して今後のクライアントミーティングについて最新ニュースを基にブリーフィングして」といった複雑な指示にも対応できます。
ChatGPT agentは無料で使える？
ChatGPT agentは現在、有料プランの加入者のみが利用可能です。具体的には、Pro（月額200ドル）、Plus（月額20ドル）、Team（月額25〜30ドル）のいずれかのプランに加入している必要があります。
無料版のChatGPTユーザーは残念ながら利用できません。なお、これらのプランにはChatGPT agentの利用料が含まれており、追加料金は発生しません。日本円では、Plusプランで約3,140円、Proプランで約31,400円（2025年7月時点の為替レート）となります。OpenAIは今後、より多くのユーザーが利用できるよう機能を拡大していく予定ですが、現時点では有料プランへの加入が必須となっています。
ChatGPTの料金プランについては以下の記事をご覧ください。
ChatGPT agentの能力比較
性能：主要ベンチマークでの結果
ChatGPT agentの基盤となるモデルは、複数のベンチマークテストで優れた性能を示しています。専門家レベルのQAタスクを評価するベンチマークでは41.6%のスコアを記録し、並列化により試行回数を8回まで増やすことで44.4%まで向上しました。また、Humanity’s Last Examという難易度の高いテストでも41.6%のスコアを達成しています。
スプレッドシートの編集能力を評価するベンチマークでは45.5%を記録し、Excel Copilotを大きく上回りました。ウェブエージェントの評価ベンチマークでは、Operatorで使用されていたo3ベースのCUAを超える65.4%という高スコアを達成しています。これらの結果は、ChatGPT agentが実用的なタスクにおいて高い信頼性を持つことを示しています。
専門知識と数学的推論
ChatGPT agentは、専門的な知識を要する質問への回答や複雑な数学的推論において、従来のAIモデルを大きく上回る性能を発揮します。最も難しい数学の評価ベンチマークでは27.4%のスコアを記録しており、これは現在利用可能なAIモデルの中でもトップクラスの成績です。
特に論理的思考や段階的な問題解決が必要なタスクにおいて、ChatGPT agentは人間の専門家に近いレベルの推論能力を示します。たとえば、複雑な財務分析や科学的な計算、プログラミングの最適化問題など、高度な専門知識が必要な場面でも活用できます。この能力により、研究開発や技術的な意思決定において、強力なサポートツールとして機能します。
ChatGPT agentでできること
ChatGPT agentは、従来のAIツールでは考えられなかった幅広いタスクを自動化できます。主な機能として、ウェブサイトの自動操作、フォームへの入力、情報の検索と分析、レポート作成、スライドショーの生成などがあります。さらに、GmailやGitHubなどの外部アプリケーションとの連携も可能で、メールの確認や予定の管理、コードの実行まで対応します。たとえば「4人分の日本式朝食の材料を計画して購入する」「3つの競合他社を分析してスライドデッキを作成する」といった複雑な要求にも応えることができます。これにより、日々の業務効率が飛躍的に向上し、より創造的な仕事に集中できるようになります。
Web操作と情報探索
ChatGPT agentの最も特徴的な機能の一つが、ウェブブラウザの自動操作能力です。人間がマウスやキーボードを使って行う操作を、AIが代わりに実行します。具体的には、ウェブサイトの閲覧、ボタンのクリック、フォームへの入力、検索結果のフィルタリングなどが可能です。情報探索においても、複数のウェブサイトから必要な情報を収集し、それらを統合して分析する能力を持っています。たとえば、複数の旅行サイトから航空券やホテルの価格を比較したり、ニュースサイトから特定のトピックに関する最新情報を収集してまとめたりすることができます。この機能により、情報収集にかかる時間を大幅に削減できます。
実世界のWebサイト上でタスクを完了する能力を評価するテストでは、スコア65.4%を達成し、既存のエージェントを上回る結果を示しました。
実世界でのタスク実行能力
ChatGPT agentは、単なる情報処理だけでなく、実世界での具体的なタスクも実行できます。レストランの予約、オンラインショッピング、カレンダーへの予定追加、メールの送信など、日常的な作業を自動化します。ビジュアルブラウザ、ウェブクエリ用のテキストベースのブラウザ、Terminal、APIへのリクエストなどの多様なツールを活用し、ChatGPT Connector経由でGmailやGoogle Driveなどの外部データにもアクセスできます。
また、セキュアな認証が必要なサイトでも、ユーザーに適切なタイミングでログイン情報の入力を促すなど、安全性にも配慮しています。これにより、プライベートな情報を扱うタスクでも安心して利用できます。
データ分析とモデリングの両タスクにおいて、人間のパフォーマンスを大幅に上回る結果が報告されています。
ChatGPT agentの使い方
ChatGPT agentの使い方は非常にシンプルです。Pro、Plus、Teamユーザーは、ChatGPTのツールドロップダウンメニューから「agent mode」を選択することで、どの会話でもChatGPT agentの機能を有効にできます。
まず、ChatGPTにログインし、新しい会話を開始します。次に、画面上部のツール選択メニューから「agent mode」を選択します。
その後は、通常のChatGPTと同じように自然言語でタスクを指示するだけです。たとえば「明日の会議のために競合3社の最新動向をまとめてスライドを作って」と入力すれば、ChatGPT agentが自動的にウェブを検索し、情報を収集・分析して、編集可能なスライドを作成してくれます。複雑なタスクの場合は、途中で確認や追加の指示を求められることもあります。
公式デモで紹介されたユースケース例
OpenAIの公式発表では、ChatGPT agentの実用的な活用例がいくつか紹介されています。まず、ビジネスシーンでの活用例として「カレンダーを確認して今後のクライアントミーティングについて最新ニュースを基にブリーフィングを作成する」というタスクがあります。これにより、会議前の準備時間を大幅に短縮できます。日常生活での例としては「4人分の日本式朝食の材料を計画して購入する」という使い方も示されました。また、マーケティング業務では「3つの競合他社を分析してスライドデッキを作成する」といった高度な分析タスクも可能です。これらの例は、ChatGPT agentが単純な作業から複雑な分析まで、幅広いタスクに対応できることを示しています。
市場調査と資料作成
ChatGPT agentの実用例として、ビジネスシーンでは「海外拠点設立の調査」という高度なタスクも可能です。たとえばシンガポールへのオフィス進出を検討する際、エージェントは現地の不動産情報から始まり、各エリアの特徴や賃料相場、さらには政府による外資企業向けの優遇制度まで幅広く調査します。収集した情報は自動的に整理され、写真付きの見やすいプレゼンテーション資料として出力されるため、経営判断に必要な材料が短時間で揃います。
プロンプト
シンガポールでテック企業がオフィスを開設する際の選択肢を調査し、利用可能なビジネス／政府助成金やパートナーシップの情報も詳しく整理してください。そのうえで、これらをまとめた見映えの良い包括的なプレゼンテーション資料を作成してもらえますか。
出力結果
データ集計
データ分析の分野では、複数年度にわたる公的機関の財務データ解析も得意としています。サンフランシスコ市の予算分析を例にとると、過去5年分の公式報告書PDFから必要な数値を自動抽出し、年度ごとの歳入・歳出の推移を一目で把握できるExcelファイルを作成します。従来なら数日かかる作業も、ChatGPT agentなら数十分で完了し、しかも人為的ミスのリスクも大幅に減少します。
個人の生活支援では、複雑な旅行計画の立案も任せられます。スポーツイベントへの観戦旅行を計画する場合、試合スケジュールの確認から始まり、フライトやホテルの空き状況、現地での移動手段まで総合的に検討します。さらに、試合観戦の合間に楽しめるレストランの候補もピックアップし、予約可能な時間帯まで確認してくれるため、旅行者は選択肢の中から好みに合うものを選ぶだけで済みます。
ChatGPT agentの安全性
OpenAIは、ChatGPT agentの安全性確保に多大な努力を払っています。プロンプトインジェクションへの対策として、悪意のある指示によってエージェントの動作が操作されないよう工夫されています。設定からワンクリックですべての閲覧データを消去し、アクティブなセッションからログアウトできる機能も搭載されています。
Secure browser takeover modeでは、セッション中に入力されたパスワードなどの機密データは収集・保存されません。さらに、OpenAIのPreparedness Frameworkに基づき、生物学的・化学的リスクに対してHighの分類がなされており、過去最も安全なAIエージェントシステムとなっています。ユーザーのプライバシーとセキュリティを最優先に考えた設計により、ビジネスでも安心して利用できます。
ChatGPT agentと他のAIエージェントの徹底比較
2025年現在、AI業界では様々なAIエージェントが登場していますが、ChatGPT agentは他のサービスと比較してどのような特徴があるのでしょうか。まず、GoogleのProject JarvisやAnthropicのClaudeエージェントと比較すると、ChatGPT agentは統合性の高さが際立っています。
| エージェント | 主要特徴 | 統合性 | 自律性 | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT Agent | Operator + Deep Research によりウェブ操作と分析を同時実行 | 非常に高い (OpenAI エコシステム / プラグイン連携) | タスク指向、ユーザー指示を重視 | 既存 ChatGPT プランに含まれ追加コストなし |
| Google Project Jarvis | Gmail・Docs など Google サービス統合を強化 | Google Workspace 内で高い | 高度な検索・補助中心 | 未公表 (ベータ) |
| Anthropic Claude Agent | 安全性と長文コンテキスト対応 | 中 (API 連携中心) | 対話型、一定の自律分析 | Claude Pro 相当 (月20ドル前後) |
| AgentGPT | ブラウザ上で自己タスク分解 | 低 (スタンドアロン) | 高 (自律フロー生成) | 従量課金 / トークン制 |
| AutoGPT | オープンソース、自律フロー | 開発者次第 | 非常に高い (長期タスク可) | 実行環境と API 料のみ |
Operatorとdeep researchの機能を統合したことで、ウェブ操作と情報分析を同時に行える点が大きな強みです。また、AgentGPTやAutoGPTなどの自律型AIと比較すると、ChatGPT agentはより実用的なタスクに特化しています。料金面では、既存のChatGPTプランに含まれているため、追加コストなしで利用できる点も魅力的です。将来的には、OpenAIが月額1万〜2万ドルの高性能AIエージェントの提供も検討しているとの報道もあり、さらなる進化が期待されます。
まとめ
ChatGPT agentは、AIエージェント技術の新たな地平を切り開く革新的なツールです。2025年7月17日の発表以来、ビジネスパーソンや研究者から大きな注目を集めています。ウェブブラウザの自動操作、複雑なタスク実行、高度な情報分析など、従来のAIツールでは実現できなかった機能を提供します。
現在はPro、Plus、Teamプランの加入者のみが利用可能ですが、その価値は月額料金を大きく上回るでしょう。使い方も簡単で、自然言語で指示するだけで様々なタスクを自動化できます。安全性にも十分配慮されており、ビジネスでの活用も安心です。今後さらなる機能拡張が予定されており、私たちの仕事や生活をより効率的で創造的なものに変えていく可能性を秘めています。ChatGPT agentを活用して、新しい働き方を始めてみませんか。
趣味：業務効率化、RPA、AI、サウナ、音楽
職務経験：ECマーチャンダイザー、WEBマーケティング、リードナーチャリング支援
所有資格：Google AI Essentials,HubSpot Inbound Certification,HubSpot Marketing Software Certification,HubSpot Inbound Sales Certification
▼書籍掲載実績
Chrome拡張×ChatGPTで作業効率化/工学社出版
保護者と教育者のための生成AI入門/工学社出版（【全国学校図書館協議会選定図書】）
突如、社内にて資料100件を毎月作ることとなり、何とかサボれないかとテクノロジー初心者が業務効率化にハマる。AIのスキルがない初心者レベルでもできる業務効率化やAIツールを紹介。中の人はSEO歴５年、HubSpot歴１年
