配信活動を始めたいけれど、自分の声を公開することに抵抗がある。そんな悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか。私もその一人でした。YouTube配信を始めようと決意したものの、プライバシーの観点から地声での配信には不安がありました。そこで出会ったのがAIボイスチェンジャーです。
最初は「機械的な音声になってしまうのでは?」と心配していましたが、最新のAI技術は想像を超えていました。まるで別人が話しているかのような自然な音声変換に驚き、今では毎日の配信に欠かせないツールとなっています。この記事では、私が実際にAIボイスチェンジャーを試した中から、本当におすすめできる3つを厳選してご紹介します。初心者の方でも簡単に使いこなせるよう、選び方のポイントから実際の使用感まで、詳しく解説していきます。


AIボイスチェンジャーとは?
AIボイスチェンジャーとは、人工知能(AI)技術を活用して、リアルタイムまたは録音後に音声を変換するソフトウェアやアプリケーションのことです。従来のボイスチェンジャーが単純に音声のピッチ(音の高さ)を機械的に上下させるだけだったのに対し、AIボイスチェンジャーは深層学習技術により、声質そのものを自然に変換することができます。
この技術の革新的な点は、話者の感情表現や話し方の特徴を保ちながら、声だけを別人のものに変えられることです。例えば、男性が女性の声で話しても、その人特有の話し方やイントネーション、笑い方などは維持されるため、非常に自然な会話が可能になります。また、最新のAIボイスチェンジャーでは、アニメキャラクターのような特徴的な声から、プロのナレーターのような落ち着いた声まで、幅広い声質を実現できるようになっています。
【無料あり】AIボイスチェンジャーツールおすすめ3選
実際に使用してみて、特に優れていると感じたAIボイスチェンジャーを3つご紹介します。それぞれに特徴があり、用途によって使い分けることで、より効果的な音声変換が可能になります。



1. Voicepea(ボイスピー)- 初心者に最適な万能型
Voicepeaより引用
Voicepeaは、日本のユーザーを意識して開発されたAIボイスチェンジャーで、完全日本語対応のインターフェースが最大の特徴です。
インストールから初期設定まで、すべて日本語のガイドに従って進められるため、技術的な知識がない方でも迷うことなく使い始められます。音声プリセットは150種類以上用意されており、「元気な女子高生」「クールな女性」「渋い男性」など、日本人に馴染みやすいカテゴリー分けがされています。
特筆すべきは、リアルタイム変換時の遅延の少なさです。わずか0.02秒以下という驚異的な低遅延を実現しており、Discord通話やオンラインゲームでの使用でも、会話のテンポを損なうことがありません。また、CPU使用率も低く抑えられているため、ゲームをしながらの配信でもPCへの負荷が少ないのも魅力的です。
機能項目 | 詳細内容 |
---|---|
対応プラットフォーム | Discord、Twitch、YouTube、Zoom、Skype、Google Meet、Facebook Live、Microsoft Teams、Xbox |
リアルタイム変換 | 対応 – ライブ通話・ライブストリーミング中にリアルタイムで音声変換可能 |
音声プリセット | 有名人(テイラー・スウィフト、ドナルド・トランプ、ジョー・バイデン)、キャラクター(ミニオンズ、マリオ、ヨーダ、ゴーストフェイス、スペースマリーン)など豊富なプリセット |
カスタマイズ機能 | ピッチ、スピード、音量の調整可能 / キーバインド設定対応 / ノイズリダクション機能 |
サウンドボード | おなら、猫、マリオ、鳥の鳴き声、拍手、太鼓、面白い音楽など多様な効果音をショートカットキーで再生 |
AI機能 | AIカバーソング作成、AI音楽ジェネレーター、AI音声クローン、テキストから音楽生成 |
対応ゲーム | フォートナイト、リーグ・オブ・レジェンド、コール オブ デューティ、Apex Legends、PUBG、ロケットリーグ、ヴァルヘイム、カウンターストライクなど |
価格 | 無料試用版: 基本機能利用可能 / 有料版: プレミアム機能とより多くのオプション利用可能 |
利用者数 | 600万人以上から信頼されているボイスチェンジャー |
Discord、Twitch、YouTubeなどでのライブ配信やオンラインゲーム中にリアルタイムで声を変換
オンライン会議やミーティングでも楽しい音声エフェクトを活用してコミュニケーションを盛り上げたい方
2. Paravo(旧ParakeetVC)- リアルタイム音声変換の新星
Paravoより引用
Paravo(旧ParakeetVC)は、2023年12月にリリースされた新世代のAIボイスチェンジャーです。私がこのツールに注目したのは、その「リアルタイム変換性能」と「キャラクター声の豊富さ」でした。
特に印象的だったのは、ずんずんプロジェクトから正式な許諾を得ている点です。ずんだもんや東北ずん子といった人気キャラクターの声に変換できるのは、ファンにとって大きな魅力でしょう。実際に使用してみると、「単一話者」モードでは特定キャラクターの声質を忠実に再現し、「ブレンド」モードでは複数の声を組み合わせた独自の音声を作り出すことができました。
109種類という豊富なボイスラインナップも魅力の一つです。声優の声を元に作成されているため、変換後の音声は非常に自然で、聞き手に違和感を与えません。私が特に感心したのは、事前に自分の音声を録音することで声変換を最適化できる機能です。この機能により、より自分の発声パターンに適した変換が可能になります。
料金体系も良心的で、ずんだもんを含む5つのキャラクターは無料で利用できます。追加キャラクターも月額550円~880円と、他の高品質AIボイスチェンジャーと比較してリーズナブルな価格設定です。
ただし、商用利用については各キャラクターごとに利用規約が異なるため、事前の確認が必要です。また、Discord通話などで使用する場合は、別途仮想デバイスのインストールが必要になる点も覚えておきましょう。
機能項目 | 詳細内容 |
---|---|
主要機能 | リアルタイム音声変換 / ファイル変換 / 録音機能 / 音声最適化 |
ボイス種類 | 109種類のボイス / 声優音声ベース / 高品質な自然音声 |
変換モード | 単一話者モード / ブレンドモード / 変換速度調整可能 |
対応キャラクター | ずんだもん / 東北ずん子 / その他107キャラクター / ずんずんプロジェクト正式許諾 |
動作環境 | Windows対応 / Mac対応 / クロスプラットフォーム |
料金体系 | 基本5キャラクター無料 / 追加キャラクター月額¥550~¥880 |
特徴機能 | 事前音声録音による最適化 / 音声学習機能 / 高精度変換 |
利用用途 | 配信 / ゲーム実況 / オンライン通話 / コンテンツ制作 |
注意事項 | 商用利用はキャラクター別確認必要 / 仮想デバイス別途インストール要 |
リリース | 2023年12月リリース / 比較的新しいAIボイスチェンジャー |
リアルタイム音声変換で匿名性を保ちながら、キャラクター性を演出したいクリエイター向け
ずんだもんなど人気キャラクターの声で配信・動画制作を行い、視聴者とのエンゲージメントを高めたい方
3. User Localボイスチェンジャー – シンプルで使いやすい無料ツール
ユーザーローカルより引用
User Localボイスチェンジャーは、完全無料で使えるウェブベースの音声変換ツールです。インストール不要でブラウザから直接アクセスでき、録音した音声や音声ファイルを簡単に変換できます。シンプルな設計により、初めての方でも迷うことなく使い始められるのが最大の特徴です。
私がこのツールを気に入っているのは、その手軽さです。サイトにアクセスして「録音開始」ボタンを押すだけで、すぐに音声の録音と変換ができます。変換パターンは5種類と少なめですが、実用的な変換が揃っており、「男声から女声」「女声から男声」の変換は特に自然で、簡単な用途には十分な品質です。
また、リアルタイム変換にも対応しているため、録音しながら変換後の音声を確認できるのも便利です。微調整機能では、基本周波数とフォルマント周波数を細かく調整でき、自分好みの声質に近づけることができます。完全無料でありながら、広告表示も控えめで、ストレスなく使用できる点も高評価です。
項目 | 詳細内容 |
---|---|
サービス概要 | Webブラウザから利用可能な無料ボイスチェンジャー / インストール不要 / PC・スマホ対応 |
サービスURL | https://voice-changer.userlocal.jp/ |
推奨ブラウザ |
○ Chrome 67以上 / ○ Firefox 61以上 / ○ Android 5以上 / ○ Microsoft Edge 17以上 △ Safari(環境により動作しない場合あり) / ☓ Internet Explorer |
変換パターン | 女声から男声 / 男声から女声 / かすれ声 / ロボット声 / 周波数の微調整が可能 |
利用方法 | マイク録音(リアルタイム録音)/ 音声ファイルアップロード / 結果のダウンロード・Twitter共有対応 |
制限事項 | 録音時間:最大30秒 / アップロードファイルサイズ:最大3MB |
トラブルシューティング |
1. マイクがONになっているか確認 2. 推奨ブラウザの最新バージョンを使用 3. ブラウザでマイク使用許可を確認 4. 他のタブ・ソフトウェアでマイクが使用されていないか確認 5. 長時間録音の場合は変換に時間がかかる可能性 |
プライバシー | 入力した音声データはサービス向上のためにのみ利用 / 他の目的での利用はなし |
サービス保証 | 無料サービスのため保証対象外 |
提供会社 | 株式会社ユーザーローカル(2018年8月1日公開) |
手軽にブラウザから音声変換を試したい方、Twitter共有機能で面白い音声投稿をしたい方向け
インストール不要でスマホからも利用可能、本格的なツール導入前のお試し利用にも最適
Voicepeaを実際に使ってみた
実際にAIボイスチェンジャー「Voicepea」を使ってみました。数多くのAIボイスチェンジャーの中からVoicepeaを選んだ理由は、日本語のレビューが多く、初心者にも使いやすいという評判を聞いたからです。実際に使ってみると、その評判は本当でした。
インストールと初期設定
公式サイトからダウンロードしたインストーラーは、わずか150MBと軽量で、インストールも3分程度で完了しました。
・無料ダウンロードを押下

初回起動時には、セットアップウィザードが表示され、マイクの選択から音声出力の設定まで、すべて日本語のガイドに従って進められます。
・インストールを押下します。

完了まで待ちます。

特に印象的だったのは、マイクテスト機能です。自分の声を録音して、リアルタイムで変換された音声を確認できるため、設定が正しく行われているかすぐに分かります。

以下は、マイクチェックを通じてAIボイスのテストを行う動画です。
この画面になればインストールは完了です。

音声プリセットの豊富さ
Voicepeaの音声プリセットは、単に「男性」「女性」といった大まかな分類ではなく、「老婆」や「女子大生」など、年齢や性格まで考慮された細かい設定が用意されています。

実際に「老婆」を使ってみました。こんな感じで選択式でいろんなボイスに変更してAIボイスチェンジができるのも「Voicepea」のメリットです。

なにがすごいってここまで無料で使えている点です。
特徴的だとおもったのが「音声読み上げ機能」です。これ、音声を録音して、キャラクターボイスに一括変換できるのがすごいって思いました!歌うたったりとか、Youtubeで音をあてるのにすごい役立つなっておもいます。
「いろんな有名人風」のAIボイスに変換できるので是非試してみてください!
最後にダウンロードを推せばファイル音声がダウンロードできるのでクリエイティブがはかどります。


もちろんこれも無料で使えます。
AIボイスチェンジャーの選び方
AIボイスチェンジャーを選ぶ際は、まず自分の使用目的を明確にすることが重要です。私も最初は「とりあえず声を変えられればいい」と考えていましたが、実際に使い始めると、用途によって必要な機能が大きく異なることに気づきました。
使用目的別の選択基準
リアルタイム配信・通話用途の場合
最も重要なのは遅延の少なさです。0.1秒以上の遅延があると、会話のテンポが崩れ、視聴者や通話相手にストレスを与えてしまいます。また、CPU使用率も重要で、ゲーム配信の場合は特に、ゲームのパフォーマンスに影響しないツールを選ぶ必要があります。この用途では、VoicepeaやRealVoice AIのようなリアルタイム特化型がおすすめです。
動画制作・編集用途の場合
音質の高さと編集機能の充実度が重要になります。リアルタイム性は必要ないため、より高品質な音声変換が可能なツールを選べます。VoiceBox Cloudのようなクラウド型は、高性能なサーバーで処理を行うため、自分のPCスペックに関係なく高品質な変換が可能です。
プライバシー保護用途
声の特定が困難なレベルまで変換できることが重要です。単純なピッチ変更では、音声解析により元の声を推定される可能性があります。AIによる声質変換機能を持つツールを選ぶことで、より確実なプライバシー保護が可能になります。
技術的な確認ポイント
対応OSとシステム要件は必ず確認しましょう。特に、リアルタイム変換を行う場合は、推奨スペックを満たしているかが重要です。私の経験では、最低要件ぎりぎりのPCでは、音声が途切れたり、遅延が大きくなったりすることがあります。可能であれば、推奨スペックの1.5倍程度の性能があると安心です。
また、使用したいプラットフォームとの互換性も確認が必要です。Discord、OBS Studio、Zoom、Google Meetなど、それぞれのアプリケーションで正常に動作するか、事前に確認しておきましょう。多くのツールが体験版を提供しているので、購入前に実際の環境でテストすることをおすすめします。
価格とコストパフォーマンス
AIボイスチェンジャーの価格帯は幅広く、完全無料のものから月額数千円のものまで存在します。私の経験から言えば、「安かろう悪かろう」ではなく、用途に合ったツールを選ぶことが重要です。
例えば、趣味で月に数回配信する程度であれば、Voicepeaの無料版でも十分な機能が使えます。一方、毎日配信を行うプロの配信者であれば、RealVoice AIのような高機能ツールへの投資は十分に価値があります。多くのツールが無料トライアルを提供しているので、まずは試してから判断することをおすすめします。
AIボイスチェンジャーに関するよくある質問
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AIボイスチェンジャーの使用は違法ではありませんか?
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AIボイスチェンジャーの使用自体は、完全に合法です。技術そのものに違法性はなく、エンターテインメントやプライバシー保護の目的での使用は何ら問題ありません。
ただし、使用方法によっては違法行為となる可能性があります。例えば、他人になりすまして詐欺を行う、著名人の声を無断で模倣して商業利用する、といった行為は違法です。また、各配信プラットフォームには独自の利用規約があり、音声加工の使用について制限を設けている場合があります。YouTubeやTwitchでは、視聴者を欺く目的でない限り、ボイスチェンジャーの使用は認められています。
きょろ気になる方は「岸田元首相のフェイク動画事件」をご覧ください。AIボイスの悪用は厳禁です。
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どの程度のPCスペックが必要ですか?
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AIボイスチェンジャーの必要スペックは、使用するツールと用途によって大きく異なります。私の経験では、基本的な音声変換であれば、Intel Core i3(第8世代以降)またはAMD Ryzen 3、メモリ8GB程度でも動作します。実際、私が最初に使っていたノートPCもこの程度のスペックでしたが、Voicepeaの基本機能は問題なく使用できました。
ただし、高品質なリアルタイム変換や、ゲームをしながらの配信を行う場合は、より高いスペックが推奨されます。Core i5以上、メモリ16GB、そして可能であれば専用グラフィックボード(GTX 1660以上)があると、安定した動作が期待できます。特にRealVoice AIのようなGPU処理を活用するツールでは、グラフィックボードの性能が変換品質に直結します。
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声がバレることはありませんか?
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最新のAIボイスチェンジャーを適切に使用すれば、元の声を特定されることはほぼありません。私も3ヶ月以上配信を続けていますが、リアルの知人に配信を見せても、私だと気づかれたことは一度もありません。AIによる声質変換は、単純なピッチ変更とは異なり、声帯の特徴そのものを変換するため、音声解析でも元の声を推定することは困難です。
ただし、話し方の癖や言葉遣いから個人が特定される可能性はあります。私の場合、「えーっと」という口癖があったのですが、これは変換後も残るため、意識的に減らすようにしています。また、個人情報につながる話題は避けるなど、声以外の部分でも注意が必要です。
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歌声も変換できますか?
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歌声の変換は、通常の会話音声の変換よりも技術的に難しく、対応しているツールは限られています。私が試した中では、VoicepeaのPro版が歌声変換に対応していました。ただし、歌声変換の品質は、元の歌唱力にも大きく依存します。
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スマートフォンでも使えますか?
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多くのAIボイスチェンジャーがスマートフォンアプリを提供していますが、機能面ではPC版に劣ることが多いです。
User Localボイスチェンジャーのようなブラウザベースのツールは、スマートフォンでも快適に使用できます。私は外出先で音声メモを取る際に活用しており、後から編集する素材の仮録音には十分な品質です。また、SNS投稿用の短い音声クリップ作成にも便利で、TikTokやInstagramのストーリーズ用コンテンツ制作に重宝しています。完全無料で使えるため、気軽に試せるのも大きな魅力です。
まとめ
AIボイスチェンジャーは、もはや特殊な技術ではなく、誰もが手軽に使えるクリエイティブツールとして定着しつつあります。私自身、最初は半信半疑でしたが、実際に使ってみると、その可能性の大きさに驚かされました。プライバシーを守りながら自己表現ができる、新しい時代のコミュニケーションツールとして、今後さらに普及していくことでしょう。
今回紹介した3つのツールは、それぞれ異なる特徴を持っています。初心者の方にはVoicepeaを、より高度な使い方を求める方にはRealVoice AIを、手軽さと無料を重視する方にはUser Localボイスチェンジャーをおすすめします。まずは無料版や体験版から始めて、自分に合ったツールを見つけてください。AIボイスチェンジャーを使いこなせば、新しい自分を発見し、より豊かな表現活動ができるはずです。皆さんの創造的な活動が、さらに充実したものになることを心から願っています。
趣味:業務効率化、RPA、AI、サウナ、音楽
職務経験:ECマーチャンダイザー、WEBマーケティング、リードナーチャリング支援
所有資格:Google AI Essentials,HubSpot Inbound Certification,HubSpot Marketing Software Certification,HubSpot Inbound Sales Certification
▼書籍掲載実績
Chrome拡張×ChatGPTで作業効率化/工学社出版
保護者と教育者のための生成AI入門/工学社出版(【全国学校図書館協議会選定図書】)
突如、社内にて資料100件を毎月作ることとなり、何とかサボれないかとテクノロジー初心者が業務効率化にハマる。AIのスキルがない初心者レベルでもできる業務効率化やAIツールを紹介。中の人はSEO歴5年、HubSpot歴1年