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【資料作成爆効率】Geminiスライド作成のやり方!Canvas機能とWorkspace連携を徹底解説

資料作成

「ああ、また資料作成か…」

企画書、報告書、提案書。ビジネスシーンにおいて、スライド作成は避けて通れないタスクです。しかし、構成を考え、テキストをまとめ、デザインを整え、適切な画像を探す…この一連の作業に、どれだけの時間を費やしてきたでしょうか。

もし、その作業の大部分をAIが肩代わりしてくれるとしたら?

今、まさにその「黒船」が資料作成の世界にやってきました。GoogleのAI「Gemini(ジェミニ)」が、Googleスライドと連携し、私たちの資料作成プロセスを根本から変えようとしています。

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AI監修者兼ライター
きょろ
AIツール専門家
資格証アイコン 所有資格:Google AI Essentials
AIツールレビュー数100以上。AIワークスタイルのオウンドメディア立ち上げ~AI関連の記事執筆を通じて、「実際に使ってみて、本当に良いAIツールを届ける」という信念のもと、AIで日本が盛り上がることを夢見るアラサー

結論:Geminiのスライド作成は2つの「やり方」がある

Geminiを使ってGoogleスライドを作成する方法は、現在大きく分けて2つのアプローチが存在します。

  1. 【有料】Geminiアプリの「Canvas」機能で生成し、スライドに書き出す方法
    • Gemini(Web版など)の「Canvas」という対話型スペースで、AIと壁打ちしながら構成案を練り上げ、最終的に「スライド」として一括生成・エクスポートするやり方です。ゼロからスライドの骨子を作る場合に最適です。
  2. 【有料】Googleスライド内で直接「Gemini」を呼び出す方法
    • すでに開いているGoogleスライドの画面内で、サイドパネルにGeminiを呼び出し、新しいスライドの追加、画像の生成、テキストのリライト、他のドキュメント(@参照)の要約などを指示するやり方です。既存資料のブラッシュアップや共同編集時に真価を発揮します。

本記事では、特にインパクトの大きい「Canvas」機能の使い方から、プロフェッショナルな「Workspace連携」まで、両方の「やり方」を詳しく解説していきます。

Geminiのスライド作成におけるGoogleWorkspaceとGemini内でのスペックの違い

Geminiを使ったスライド制作には、「Canvas」と「Googleスライド内Gemini」という2つの方法があります。
前者は構成から複数スライドを一括生成する企画段階向けツール、後者は既存資料を磨き上げるブラッシュアップ型アシスタントです。
ここでは、それぞれの特徴・用途・制約を比較し、どちらを選ぶべきかを整理しました。

比較のポイント
Googleワークスペースのスライド機能(本比較では「Googleスライド内Gemini」)は1枚のみの生成に最適化。 一方でGemini Canvas複数スライドの骨子を一括生成可能。ただし、最終的な直接編集(細かな位置調整・共同編集・コメント運用など)は Googleスライド内で行うのが前提。
項目 Gemini Canvas(対話型スペース) Googleスライド内Gemini(サイドパネル)
概要 対話しながら構成案を練り上げ、複数スライドをまとめて生成・エクスポートできる作業空間。 既存のGoogleスライド上で1枚スライド追加・要約・画像生成・リライトなどを実行。微調整や共同編集に最適。
料金 有料プラン前提(Gemini Advanced など)。 有料プラン前提(Workspace アドオンとして利用)。
作成可能な枚数 複数スライドを一括生成可能(骨子~ドラフト)。 1枚スライドの生成・追加が中心(逐次ブラッシュアップ)。
直接編集 最終的な細部編集はGoogleスライド側で実施する前提。 スライド上で直接編集(テキスト/配置/テーマ反映)。
共同編集・コメント 骨子段階の検討に向く。最終の共同編集はスライドで。 Googleスライド標準の共同編集・コメントがそのまま使える。
検索・要約(@参照 等) 対話で資料を取り込み、複数情報源を横断要約しやすい。 スライド内で@参照の要約・抜粋を反映しつつ、即配置調整。
画像生成・図解 構成段階でのイメージ作成に向く。最終配置はスライド側で調整。 サイドパネルから画像生成→即貼り付けがスムーズ。
エクスポート スライドとして一括エクスポートが容易(草案生成向け)。 Googleスライドの標準エクスポート(PDF/PPTX等)。
最適な用途 ゼロから骨子を作る/複数スライドで構成を一気に固めたい時。 既存資料の磨き込み/1枚完結の更新・差し替え・共同編集。
向いていないケース 最終の細部レイアウトを即座に詰めたい場合(スライドで調整が必要)。 大量ページを一括生成して骨子から作りたい場合(Canvasが有利)。
基本ワークフロー 1) テーマ/素材を対話で整理 → 2) セクション案を展開 → 3) 複数スライドを生成 → 4) スライドへエクスポート → 5) 仕上げはスライドで編集 1) 既存スライドを開く → 2) サイドパネルで指示(追加・要約・画像) → 3) 1枚ずつ品質を上げる → 4) 共同編集/配布
注意点・制約 複数スライドは作れるが、微調整はスライドで。ブランドガイド準拠はエクスポート後に最終確認。 生成は1枚が中心。大量ページの新規作成には不向きだが、直接編集・コラボは最強
使い分けの即決ガイド
「ゼロ→複数ページの骨子を一気に作りたい」なら Gemini Canvas。 「既存資料を素早く磨き込み、1枚を確実に仕上げたい」なら Googleスライド内Gemini

スライド制作の目的によって最適なアプローチは変わります。
ゼロから構成を練りたいなら「Gemini Canvas」
完成度を高めたいなら「Googleスライド内Gemini」が最適です。
両者を組み合わせて使うことで、企画から仕上げまでをAIと連携しながら、よりスピーディーに高品質な資料を完成させることができます。

【有料】Geminiのスライド生成機能は無料で使える?

結論から言うと、Googleスライドの画面内でGeminiを直接呼び出してスライド自体を一括で生成したり、画像を追加したりする機能は、基本的に無料で利用することはできません。これらの機能は、Googleが提供する有料のサブスクリプションプランに加入しているユーザー向けに提供されています。

個人向けでは「Google AI Pro」などのプラン、法人・企業向けの「Google Workspace」では、特定のプラン(Business Standard以上など)または「Gemini for Google Workspace」のアドオン契約が必要です。無料版のGemini(Web版)では、対話を通してスライドの「構成案や文章の骨子」を作成することは可能ですが、それをGoogleスライドのサイドパネルから直接操作したり、完成されたスライドとして書き出したりする高度な連携機能は利用の対象外となります。

したがって、既存資料のブラッシュアップや、AIによるスライドの一括生成といった利便性の高い機能を使うには、有料プランへの加入が必須となる点に注意が必要です。

Gemini「Canvas」機能を使ったスライド自動生成のやり方

まず、ユーザーの素材にあった「神ってる」機能、Geminiの「Canvas」を使った方法です。これは、AIに「お題」を投げるだけで、スライドの構成案から内容までを一気に自動生成してくれる驚異的な機能です。多くの場合、Googleアカウントさえあれば無料で試すことができます。

この方法の基本的な流れは「①指示 → ②AIがCanvasで構成案を作成 → ③Googleスライドへ書き出し」というシンプルな3ステップです。

ステップ1:Geminiで「Canvas」を選択する

まず、GeminiのWebインターフェース(gemini.google.com)にアクセスします。プロンプト(指示文)を入力する欄の近くに、「Canvas(キャンバス)」機能を開始するボタンがあります。(UIは変更される可能性があります)

Canvasは、AIとの対話や生成結果を一時的に保存し、編集や再構成を行える作業スペースのようなものです。ここでAIと対話しながら、資料の骨子を固めていきます。この段階では、まだスライド形式にはなっていません。

ステップ2:「スライドを作成して」と具体的に指示する

Canvasが開いたら、作成したい資料の内容を具体的に指示します。ここで重要なのは、「スライドを作成してほしい」という意図を明確に伝えることです。

悪い例: 「マーケティング戦略について」

(これだけでは、AIは通常のテキスト回答を返してくる可能性があります)

良い例: 「新人研修向けのマーケティング戦略の基本について、全8枚のスライドを作成してください。目的は、専門用語を避け、基本的な流れ(市場調査、STP、4P)を理解してもらうことです。」

きょろ
きょろ

具体的なスライドが作成できるようにプロンプトテンプレートを作成したので、以下をお使いください。

目的:{スライドの目的を明確に記述。例:新規事業提案/社内共有/クライアント向け報告}
テーマ:{全体のテーマを一言で。例:デジタル変革/AI導入計画/ブランディング戦略}
ページ数:{希望ページ数を指定。例:10ページ構成}

スタイル:
- フォントはシンプルで可読性の高いものを使用(例:Noto Sans / Roboto)
- アイコン・図解を効果的に使い、文字詰めしない
- 余白を広めに取り、視認性を重視
- 各スライドの見出しは明確で短く、英語+日本語の併記も可

ブランドカラー:
- プライマリカラー:#1d73be(青) → タイトルや強調要素に使用
- セカンダリカラー:#fbd212(黄色) → ポイント強調や見出し背景に使用
- アクセントカラー:#c9d7e8(水色) → 図やサブ要素に使用
- ニュートラルカラー:#ffffff(白) → 背景や余白
- テキストカラー:#545454 → 本文・説明文

レイアウト:
- 1枚目:タイトル+サブタイトル+日付+会社ロゴ
- 2〜n枚目:課題提起/分析/提案/まとめの流れ
- 最終ページ:連絡先・お問い合わせ情報・ロゴ
きょろ
きょろ

上記をクライアント向けの提案資料としていじるとすると以下のようになります。

以下の条件でGoogleスライドを作成してください。

目的:クライアント向け新規サービス提案
テーマ:AIを活用した業務効率化支援
ページ数:12ページ
シチュエーション:クライアント提案用
トンマナ:信頼感 × 洗練
ブランドカラー:
  - プライマリ: #1d73be
  - セカンダリ: #fbd212
  - アクセント: #c9d7e8
  - ニュートラル: #ffffff
  - テキスト: #545454
禁止事項:
  - 絵文字使用禁止
  - 背景画像全面使用禁止
スライド構成:
  1. タイトル
  2. 現状課題
  3. 市場動向
  4. サービス概要
  5. 技術の特長
  6. 導入メリット
  7. 導入事例
  8. コスト試算
  9. 実施スケジュール
  10. まとめ
  11. 次のステップ提案
  12. お問い合わせ先

このように、目的、対象者、枚数、含めたい要素を具体的に指定することで、生成されるスライドの精度が劇的に向上します。

ステップ3:Canvas上で構成案を確認・編集する

プロンプトを送信すると、GeminiはCanvas上にスライドの構成案をインフォグラフィックのような形式で生成します。

「1枚目:タイトル」「2枚目:研修の目的」…といった形で、各スライドのタイトルと概要が示されます。

実際にできたスライドがこちらです。

すごいのが画像もスライドの内容にあわせて自動で生成してくれるところです。

この段階で、内容が指示と合っているかを確認します。もし修正が必要であれば、Canvas上でAIに追加の指示(例:「3枚目と4枚目を入れ替えて」「5枚目の内容をもっと具体的に」)を出して、構成案をブラッシュアップしていきます。この対話的な編集がCanvasの強みです。

ステップ4:Googleスライド(またはPDF)にエクスポートする

Canvas上で構成案が固まったら、いよいよスライド形式で書き出します。

生成されたCanvasの結果の近くに、「エクスポート」や「作成」といったオプションが表示されます。ここで「Googleスライド(Google Slides)」を選択します。

すると、Geminiは先ほどの構成案に基づき、自動的にGoogleスライドのファイル(.gslide)を生成します。テキストが流し込まれ、場合によってはAIが生成した画像や適切なレイアウトが適用された状態で、新しいスライドファイルが完成します。あとはGoogleスライド上でデザインの微調整を行うだけです。


【Workspace連携】Googleスライド内でGeminiを使うやり方

もう一つの方法は、Googleスライドの編集画面から離れることなく、AIのサポートを受けるやり方です。これは主に「Gemini for Google Workspace」といった有料のビジネスプランや、個人の「Google One AIプレミアム」プランで提供される機能です。

既存のスライドを編集・強化する際に非常に強力です。

必要なライセンス(有料プラン)

この機能を利用するには、前述の通り、Geminiが組み込まれたGoogle Workspaceの有料プラン(例:Business Standard以上 + Geminiアドオン)や、個人向けのGoogle One AIプレミアムなど、特定のサブスクリプションが必要です。

無料のGoogleアカウントでは、スライド編集画面の右上に「Geminiに相談」アイコンは表示されません。利用可否はご自身の契約プランを確認してください。

右上の「Geminiに相談」サイドパネルの使い方

対象のプランを契約していると、Googleスライドの画面右上に「Gemini」(星のようなアイコン)が表示されます。

これをクリックすると、画面右側に「Geminiに相談」というサイドパネルが出現します。これがスライド編集専用のAIアシスタントです。

ここにプロンプトを入力することで、スライドを開いたまま様々なAI機能を利用できます。例えば、「このスライドのテキストを、もっと説得力のある文章に書き換えて」や「プレゼンのまとめスライドを追加して」といった指示が可能です。

既存資料(@ドキュメント)を参照してスライドを作成

このサイドパネル機能の真骨頂が、他のGoogle Workspaceアプリとの連携です。

例えば、Googleドキュメントで作成した議事録や、スプレッドシートのデータを基にスライドを作成したい場合、プロンプト内で「@」記号を使います。

これ、メンションだけでもスライドを作成してくれるのですが、内容としては弱いので、

「Shift」を押下して、

以下のようなプロンプトをいれてあげると、より理想とするものができるようになります。

👉 [ここにテーマを入力してください] に作りたいテーマを入れると、メンションされたドキュメントをうまくそのテーマの方向性に沿って作成してくれます。

今回は、私が転職を決意した理由という内容で転職チャートのスライドをもとに整えてもらいました。

🎯 目的:
指定したテーマに関連する議事録や打ち合わせメモを自動で検索・要約し、  
要点とネクストアクションを1枚に整理したGoogleスライドを作成する。

🪞 テーマ:
👉 [ここにテーマを入力してください]  
(例:「SEO戦略会議」「新製品ローンチ準備MTG」「採用施策検討」など)

※AIはテーマに関連する議事録ドキュメントを自動検索し、  
  内容を読み取ってスライド用に要約してください。  
※複数ドキュメントが見つかる場合は、最新のものを優先して要約してください。

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🏢 シチュエーション:
社内共有用(チーム・プロジェクトメンバー間での簡潔な情報共有)

🗣️ トンマナ:
明快 × シンプル × 行動喚起  
(結論と次のアクションを重視。誰でも即行動に移せるトーン)

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🧩 スライド構成(1枚):
- タイトル:テーマ名+「Meeting Summary & Next Actions」
- セクション1:Meeting Summary(主な議題・決定事項 3〜5点)
- セクション2:Next Actions(What/Who/When 形式)
- セクション3:Notes / Follow-ups(次回検討項目や懸念点)
- フッター:作成日、作成者、会社ロゴ

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🎨 Design Style:
- One-slide summary layout, clean and balanced
- Two-column structure(左:Summary/右:Actions & Notes)
- Minimal text with bullet points
- Subtle icons for each section(📋 Summary、✅ Actions、💡 Notes)

🎨 Color Palette (Brand Colors):
- Primary: #1d73be (blue)
- Secondary: #fbd212 (yellow)
- Accent: #c9d7e8 (light blue)
- Neutral: #ffffff (white)
- Text: #545454

🖋️ Typography:
- Font: Noto Sans or Roboto
- Title: Bold 30pt
- Headings: Bold 22pt
- Body: Regular 16–18pt

📏 Layout Guidelines:
- Format: 16:9(Google Slides標準)
- White background, centered title bar with blue background (#1d73be)
- Company logo bottom-right(小さく)
- 一枚で完結する簡潔な構成

🚫 Prohibited Elements:
- 長文テキストブロック
- 装飾フォント
- 写真を全面背景に使用
- 絵文字の多用
- あいまいな表現(例:「がんばる」「なるべく早く」「検討中」など)

---

🧩 Output Format:
- Google Slides(1 page)
- English section titles + Japanese body text
- Headings: “Meeting Summary”, “Next Actions”, “Notes / Follow-ups”
- Automatically search and summarize documents related to the theme entered in [テーマ]
- Output should include:
  1. Title(テーマ+日付)
  2. Meeting Summary(3〜5要点)
  3. Next Actions(What/Who/When)
  4. Notes / Follow-ups(次回までの課題・確認事項)
  5. Footer(会社ロゴ・作成者)


このように指示すると、GeminiはあなたのGoogleドライブ内にある指定されたドキュメントを読み込み、その内容を理解した上で新しいスライドを生成・挿入します。これにより、コピペや再入力の手間が完全に不要になります。

Googleワークスペース内でスライドを作る際には注意点があります。

⚠ 注意点

この機能を使用するには、このアプリの設定で Google Workspace のスマート機能の設定 をオンにしてください。オンにしたばかりの場合は、1分ほど経ってからもう一度お試しください。

スマート機能をオンにする方法

少し話は脱線しますが、スマート機能をオンにする方法を紹介します。

「ラベルの管理」→「全般」を押下します。

「workspaceのスマート機能の設定を管理」を押下します。

以下をオンにすると、Geminiのスライド生成機能が使えるようになります。

Geminiはスライドに「画像」も生成できる

資料作成において、テキストと同じくらい重要なのが「画像」です。Geminiは、スライドの内容に合わせたカスタム画像をAIで生成する機能も備えています。

この画像生成機能は、主にGoogleスライド内のサイドパネル(Workspace連携)から利用できます。「挿入」メニューから「画像」→「画像を生成」を選択するか、Geminiサイドパネルに直接「〇〇の画像を生成して」と指示します。

例えば、「会議で活発に議論する多様なチームのイラスト」や「未来都市の風景、サイバーパンク風」といった具体的な指示(プロンプト)を入力すると、Geminiがその場でオリジナルの画像を生成します。

サイズを選択して生成ボタンを押下します。

これにより、フリー素材サイトでイメージに合う画像を探し回る時間が大幅に削減されます。また、「本家」であるGoogleの機能として統合されているため、生成された画像をワンクリックでスライドに挿入でき、レイアウトのズレが少ないのも大きなメリットです。

4. なぜGeminiのスライド作成は「神ってる」のか?3つのメリット

Geminiのスライド作成機能が「黒船」や「神機能」と呼ばれる理由は、単にスライドが作れるからだけではありません。その「質」と「体験」にこそ価値があります。

メリット1:圧倒的な時間短縮(アイデア出し→構成→生成まで数分)

最大のメリットは、資料作成にかかるリードタイムの劇的な短縮です。

従来であれば、ゼロから企画書を作る場合、まずテーマについて調査し、構成案(目次)を考え、各ページのラフ案を作り、テキストを書き、デザインを整える…というプロセスに数時間、場合によっては数日かかっていました。

Gemini(特にCanvas機能)を使えば、この「アイデア出し」から「構成案の具体化」「スライドへの展開」までが、プロンプトの入力と数回のやり取り(数分)で完了します。人間はAIが生成した「8割完成」のドラフトを、プロフェッショナルな視点で「残り2割」を仕上げることに集中できます。

メリット2:Google生態系とのシームレスな連携

GeminiはGoogleの「本家」AIです。そのため、Googleスライド、ドキュメント、スプレッドシート、GmailといったGoogle Workspace(生態系)との連携が極めてスムーズです。

メリット2で紹介した「@ドキュメント参照」機能は、その最たる例です。バラバラに保存されていた情報を、AIが文脈を理解して集約し、スライドという新しい形に再構築してくれます。他のAIスライド作成ツールにはない、Googleエコシステム内だからこそ実現できる強力な連携です。

メリット3:テキストだけでなく画像も文脈に応じて生成

メリット3で解説した通り、Geminiはスライドに挿入する画像もAIで生成できます。

これは、スライドの文脈(テキスト内容)に合わせたビジュアルをその場で調達できることを意味します。例えば、「このスライドは環境問題について語っているから、緑豊かな森の画像が欲しい」といったニーズに即座に応えてくれます。

テキスト(論理)とビジュアル(感覚)の両方をAIがサポートすることで、資料全体のクオリティと説得力を同時に高めることが可能になります。

Geminiスライド作成機能の注意点とセキュリティ

非常に便利なGeminiのスライド作成機能ですが、利用にあたってはいくつかの注意点があります。

ファクトチェック(事実確認)の必要性

まず、ファクトチェック(事実確認)の必要性です。AI(Gemini)は、学習データに基づいて「それらしい」文章を生成することは得意ですが、その内容が100%正確であるとは限りません。特に専門的な情報や最新の統計データを含むスライドを作成させた場合は、必ず人間の目でその内容が事実かどうかを確認し、必要に応じて出典を明記する癖をつけましょう。

セキュリティと情報漏洩のリスク

次に、セキュリティと情報漏洩のリスクです。Googleは「Gemini for Google Workspace」において、入力されたデータ(プロンプトや参照したドキュメント)をAIのモデル学習に無断で使用することはないと明言しており、企業のデータを保護する強固なセキュリティ体制を敷いています。

しかし、無料版のGemini(Canvasなど)を利用する場合、入力した情報がどのように扱われるかは、利用規約やプライバシーポリシーを個別に確認する必要があります。企業の機密情報や個人情報を扱うスライドを作成する場合は、必ず会社のセキュリティポリシーに従い、許可された環境(通常は有料のWorkspace版)で利用してください。

まとめ

本記事では、「Gemini スライド作成 やり方」をメインキーワードに、Geminiを活用した2つのスライド作成方法(Canvas機能とWorkspace連携)を徹底的に解説しました。

この記事のポイント

  1. Canvas機能: Geminiに「スライドを作って」と指示し、AIが自動生成した構成案をGoogleスライドに書き出す方法。ゼロから作る場合に最適。
  2. Workspace連携(有料): Googleスライド内でGeminiを呼び出し、画像生成、リライト、他ドキュメント(@参照)の要約などを行う方法。既存資料の強化に最適。
  3. プロンプトが鍵: AIの精度は「指示の具体性」で決まる。「目的」「対象者」「枚数」「形式」を指定することが重要。
  4. 注意点: AIが生成した内容は必ずファクトチェックし、機密情報の取り扱いには注意する。

Geminiの登場により、資料作成は「時間をかけてゼロから作る」作業から、「AIが作ったドラフトを人間がレビューし、ブラッシュアップする」作業へと変わりつつあります。この「黒船」を恐れるのではなく、賢く使いこなすことで、私たちはより創造的で本質的な仕事に時間を使えるようになるはずです。

まだ試したことがない方は、まずは無料でも使えるGeminiの「Canvas」機能で、「スライドを作成して」と入力してみてはいかがでしょうか。その圧倒的なスピードと精度に、きっと驚くはずです。

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