AIの急速な進化により、テキストからリアルな動画を生成できる技術が現れつつある。中国の大手SNSプラットフォーム「快手」が開発した「Kling」は、最大2分間のフルHD動画生成を実現する革新的な動画生成AIです。以下の動画をご覧ください。
kuaishouより引用
これ、Soraと同クオリティだし、既に使えるって・・・え? Soraについては以下の記事をご覧ください。
OpenAIの「Sora」に対抗すべく登場した同AIについて解説します。
この記事はこんな人におすすめ
・SNSで話題になっている「Kling」について仕組みを知りたい
・「Kling」がどこでどうやったら使えるのか知りたい
Klingを生み出した中国のSNS「快手(Kuaishou)」とは?
「快手(Kuaishou)」は、中国の北京快手科技有限公司が運営する動画共有アプリです。2012年にGIF動画編集アプリ「GIF快手」としてスタートし、現在はショート動画の編集・共有アプリとして進化を遂げている。
中国国内のショートムービーアプリランキングで2位にランクインするなど、高い人気を誇ります。同国最大手の「抖音(DouYin/TikTok)」と並ぶ存在です。
Tiktokと快手の違い
・「快手」は主に地方都市や農村部の人々をターゲットとしており、庶民的で実用的な動画コンテンツ
・「Tiktok」は若年層の都市部ユーザーを中心に、エンターテイメント性の高い動画が人気
中国国内向けの「快手」アプリに加え、海外向けの「Kwai」アプリも提供。世界7億人以上のユーザーが利用しています。
「快手」は動画の編集機能に加え、おすすめ動画の発見、近隣ユーザーの動画視聴、ライブ配信者への挨拶(プレゼント)送信など、さまざまな機能を有しているのが特徴です。
動画マーケティングのプラットフォームとしても注目されており、商品やサービスの宣伝に活用する企業も増えている。庶民的なユーザー層を的確に捉えられる点が強み。
動画生成モデル「Kling」とは
kuaishouより引用
中国の大手SNS「快手(Kuaishou)」が、テキストから最大2分間の動画を生成できる革新的な動画生成モデル「可灵(Kling)」を開発しました。
多数のサンプル動画を掲載するデモサイトも公開されている。
Klingが主にできること
Klingの特徴は以下の通り
・適度な大きな動きの表現
・最大2分間のフルHD動画生成
・物理世界のプロパティシミュレーション
・強力なコンセプト組み合わせ能力
・映画レベルの画質
・自由なアスペクト比出力
適度な大きな動きの表現
kuaishouより引用
3D時空間共同注意メカニズムを採用し、複雑な動きをモデル化。物理法則に準拠した大きな動作を持つ動画を生成できる。
最大2分間のフルHD動画生成
効率的なトレーニングインフラと高度な推論最適化によって、30fpsで最大2分間のビデオを生成可能。
これはSoraの1分間をはるかに超える秒数です。えぐすぎる・・・。
物理世界のプロパティシミュレーション
kuaishouより引用
自社開発のモデルアーキテクチャから着想を得て、現実世界の物理的特性をシミュレートし、物理法則に準拠した動画生成が可能。
衝撃なのが麺をしっかりすすって食べられている映像です。なんでこんなにうまくいくのーーー
強力なコンセプト組み合わせ能力
kuaishouより引用
テキストとビデオの意味の深い理解力と拡散トランスフォーマーの機能で、ユーザーの想像力を具体化し、現実には存在しないシーンも生成できる。
映画レベルの画質
kuaishouより引用
自社開発の3D VAEにより、1080pの高解像度映画レベルの画質で、広大なシーンから繊細なクローズアップまで表現可能。
自由なアスペクト比出力
kuaishouより引用
可変解像度トレーニングで、同じコンテンツを様々なアスペクト比の動画で出力できる。
KlingはAIダンスも余裕でできる
独自の3D顔・人体再構築技術を用いて、1枚の全身写真から歌って踊る動画を生成できる。
何がすごいっていろんなポーズで躍らせられる点です。
kuaishouより引用
例えば「アイドル万歳」という項目を押下してみました。
kuaishouより引用
良い時間というボタンを押下してみます。
画像一つでこんな精微な動きができるようになったらすごいですよね
kuaishouより引用
AIピカソとダンス動画を比較してみました。その差は・・・かなりいい勝負です!
Tiktokでめちゃばずりそうww
OpenAIの「Sora」と「Kling」の動画を比べてみた
OpenAIが先行して発表した動画生成モデル「Sora」との動画のクオリティはどうでしょうか。
もはや変わらないクオリティです。
Klingの使い方
使い方は簡単です。Klingは中国の電話番号がないと使えなかったのですが、2024年7月25日よりメアドだけで使えるようになったとの情報がありました。しかし現在も電話番号を入れないと使えない仕様に戻っています。
ちなみにアプリ版でもKlingはいまも電話番号を入れないと使えません。
① 「快影」のサイトへアクセスします。
② メニューから「AI玩法」を選択
③ メニューからパンダアイコンを選択
④ 電話番号を入力
※中国の電話番号しか対応していない模様
ㅤ
① 「快影」のサイトへアクセスします。
②「Try it Now」を押下します。
いきなり中国語で困惑すると思いますが、なるほどという右下のボタンを押下します。
訳は以下の通りです。
「可霊AI全面アップグレード
会員全ライン50%オフ! 期間限定1週間!
親愛なるユーザーの皆様:
可霊AIの一般公開以来、多くのユーザーの皆様からご支援と愛顧を賜り、現在利用権限を持つユーザー数は数十万人に達しました。より多くの方々にご体験いただくため、本日より可霊AIは正式に会員制度を導入いたします。
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また、皆様のご支援に感謝し、全ユーザーは毎日ログイン後に66の「霊感値」を無料で獲得でき、AI創作にご利用いただけます。」
下部の2つのボタンは: 左側:「了解しました」 右側:「会員特典の詳細はこちら」
操作画面になりました。
右上のログインボタンを押すと、このように電話番号を求められます。
メアドだけで使えるページもあったそうですが、2024年7月25日現在。
今はまたアクセスできなくなりました。気長に待ちましょう。
アプリ版はこちら!
③ メニューからパンダアイコンを選択
④ 電話番号を入力
ここで中国の番号を申請しなくてはならないため使用できる方は今のところ限られます。
Klingの使い方まとめ
中国勢の追随を許さない動画生成AI分野の勢力図が浮き彫りになりました。OpenAIをはじめとする主要プレイヤーに対し、中国勢が確実に猛追してきていることがKlingの登場でわかります。今後、AI動画生成技術をめぐる開発競争が一層激しさを増すことは間違いないです。新機能の実装や性能向上に向けた各社の動向に注目が集まるだろう。
中国のAIツールは進化がすごいです。以下の記事もご覧ください。
趣味:業務効率化、RPA、AI、サウナ、音楽
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