2024年1月末、ChatGPT(GPT-4)が重要なアップグレードを行い、注目を集めています。この改良には、「GPTメンション」と呼ばれる新機能が含まれています。さらに、1月31日(日本時間)より、この「GPTメンション」機能が有料ユーザー全員に提供されることになりました。
この機能を使えば、チャット内で「@」マークを使って複数のGPTsを呼び出すことができます。
ChatGPTには、さまざまな分野やジャンルに特化したAIモデル(GPTs)が用意されており、それぞれに応じた話題や内容を提供してくれます。 例えば、プログラミングやウェブサイトの作成に関する質問やアドバイスを求めるなら、@CodeGPT
や@WebGPT
を使うなどしてきました。
しかし、これまでは、一度に一つのGPTsしか利用できないという制約がありました。 つまり、チャットルームを切り替えるか、新たに作成する必要がありました。 これは、複数のGPTsの知識や能力を組み合わせて活用したい場合には不便でした。
そこで、この機能を使えば、チャット内で「@」マークを使って任意のGPTsを呼び出すことができます。 例えば、@CodeGPT
と@WebGPT
を同時に呼び出して、プログラミングとウェブサイトの作成に関する相談ができます。 また、@PoemGPT
と@StoryGPT
を交互に呼び出して、詩と物語のコラボレーションができます。
この記事では、この新機能「GPT mentions」の使い方や活用事例、潜在能力や未来について紹介します。 「GPT mentions」を使えば、ChatGPTの可能性がさらに広がります。 ぜひ、この記事を参考にして、ChatGPTを楽しんでください。
この記事はこんな人におすすめ
・GPT mentionsってマークがでてきたけどなんだこれ?
・GPT mentionsの活用事例があれば知りたい。イマイチメリットがわからず・・・
GPTsのおすすめについて知りたい方は下記の記事もおすすめです。
ジャンル別GPTs(GPT Builder)55選と活用事例!GPT Storeでのおすすめも紹介!実際に試してみた
「GPT mentions(GPT メンション)」とは?
「GPT mentions」とは、チャット内で「@」マークを使って任意のGPTsを呼び出すことができる機能です。
この機能を使えば、チャットルームを切り替えることなく、複数のGPTsを組み合わせて利用できます。
GPT mentions(GPT メンション)のメリット
GPT mentions(GPT メンション)のメリットは下記の通りです。
・多様性の向上
・タスク効率の向上
・柔軟なカスタマイズ
・知識の相互補完
・ユーザーエクスペリエンスの向上
- 多様性の向上: 複数のGPTモデルを組み合わせることで、それぞれのモデルが持つ専門性や特性を生かし、ユーザーのニーズに応じた多様な回答やアプローチが可能になります。
- タスク効率の向上: 特定のタスクに最適化されたモデルを選択することで、効率的に問題解決が図れるようになります。例えば、あるモデルはクリエイティブな内容に特化している一方で、別のモデルはテクニカルな問題解決に優れている場合があります。
- 柔軟なカスタマイズ: ユーザーは自分の要件に合わせてGPTモデルを選択し、カスタマイズすることが可能です。これにより、特定の分野や用途に特化した会話が実現します。
- 知識の相互補完: 異なるモデル間で知識やスキルを補完し合うことで、より包括的で深い洞察を提供することができます。例えば、一つのモデルがデータに基づく分析を行い、別のモデルがその分析をクリエイティブな内容に変換するなどです。
- ユーザーエクスペリエンスの向上: 複数のモデルを一つのインターフェイス内で操作できるため、ユーザーは簡単に異なるモデルを利用することができ、よりスムーズなユーザーエクスペリエンスを享受できます。
もともとのChatGPTのGPTsの課題は下記でした。
・GPTsは分離されているので、一つのGPTsで作成したものをわざわざ別のルームで新たなGPTsに共有して作成する、という作業工程が発生していた。
これによって起こるデメリットは下記の通りです。
・GPTが忘却してしまう。
GPTはルーム内でプロンプトを唱えれば唱えるほど賢くなり、実現したいものを実現してくれるようになります。つまり同じルームで様々なGPTsが使える事になるので、いろんな実現したい!ものが素早く・手軽に実現できるようになるのです。
例えばですが、下記のように「DALL・E GPT」 で画像を作成して、「Cnava GPT」でその画像をもとにサムネイルを作成する、なんてこともできます!かなり便利ですよね。
このように、「GPT mentions」機能は、ユーザーが特定のタスクや要件に合わせてGPTモデルを選択・組み合わせることによって、より効率的で多様な応答が可能になる点が大きなメリットです。
「GPT mentions」の使い方
「GPT mentions」の使い方はとても簡単です。
基本的には、チャット内で「@」マークを使って、呼び出したいGPTsの名前を入力するだけです。
例えば、@CodeGPT
と入力すれば、CodeGPTが呼び出されます。
①ChatGPTを開く
②チャット内に「@」を入力して呼び出したいGPTsを召喚
③@Endと入力すれば終了
一つずつ見ていきましょう。
①ChatGPTを開く
GPT mentionsを使ったことのない方は下記のようなポップアップが出てくると思います。
最初にこのポップアップをバツ印で閉じないと「@」をいかに入力しても
GPT mentions機能が始まりませんので注意が必要です。
ポップアップを閉じる → 「@」 を入力です。
②チャット内に「@」を入力して呼び出したいGPTsを召喚
ねこのことわざを教えてと入力してみました。
例えばここで「ことわざ」についてさらに知りたいとなった場合に「論文に詳しいGPT」を召喚します。
@を入力するとこんな感じでサジェストが出てきます。
文字を入力するとサジェストで出てきます。
この猫のことわざの源流をきいてみました。
これはすごいです。論文の根拠も出してくれました・・・
本当にAIで仕事が完結できる時代が来たのかもしれません。
呼び出されたGPTsは、その後のメッセージに対してずっと機能します。
呼び出しを終了したい場合は、✕ボタンを入力すれば、呼び出されたGPTsは消えます。
GPT mentionsが出てこないって方!ココ注目
おそらく出ない原因は下記2つです。
@が全角になっている
ポップアップを閉じないとダメ
@が全角になっている
Windowsの一例ですが全角「@」だとこんな感じで何も出ません。後半角表記と若干デザインが異なります。
半角「@」だと濃いフォントになるはずです。
初めて使う方はこのポップアップを閉じましょう。
複数のGPTsを利用する方法
複数のGPTsを利用する方法は簡単です。
先に一つ目のGPTsのルームに入り、別のGPTsを召喚する。それだけです。
試しに2つのGPTsを用いてサムネイルをアレンジしてみます。
サムネイルを作成するGPTsに下記の通りサムネイルを作ってもらいました。
作成してくれましたが、どうやら画像をダウンロードしれくれたりする作業は一度人間を介さないといけないようです。
ただこうした複数の作業が同じチャット内でできるのはすごい事ですよね。
「GPT mentions」の活用事例
ここでは「GPT mentions」をうまく活用した事例を紹介します。
下記は「求職者用のポートフォリオ」を文章~htmlでWEBページ作成まで完結した事例です。
これは本当に無限の効率化が思いつきますよね。
「GPT mentions」を活用する際の注意点
「GPT mentions」は、非常に便利で楽しい機能ですが、利用にあたっては以下の注意点があります。
自身が利用したことのある「GPTs」のみが呼び出し可能
「GPT mentions」で呼び出せるGPTsは、自身が利用したGPTsのみです。
つまり、利用したことのないGPTsや、長期間利用していないGPTsは呼び出せません。
試しに「@」を押下してみてみると過去利用したことのあるGPTsしか出てきませんでした。
これは、ChatGPTのパフォーマンスや安定性を保つための制限です。
呼び出したいGPTsが「GPT mentions」で利用できない場合は、一度そのGPTsのチャットルームに入って、少し会話してから、「GPT mentions」を使うようにしましょう。
「GPT mentions」は有料会員のみ利用可能
当たり前といえばそうですが、「GPT mentions」は、ChatGPTの有料プランであるChatGPT Plus以上でないと使うことはできません。
本記事を見てChatGPTに興味が出てきた方は下記記事をご覧ください。
企業の方は下記記事がおすすめです。
GPT mentions まとめ
ChatGPT 新機能「GPT mentions」の重要なポイントは、以下のとおりです。
- 「GPT mentions」とは、チャット内で「@」マークを使って、複数のGPTsを呼び出すことができる機能です。
- この機能を使えば、チャットルームを切り替えることなく、複数のGPTsを組み合わせて利用できます。
- これにより、ChatGPTの利用シーンや目的がさらに広がります。
- 「GPT mentions」は、まだまだ発展の余地があります。
- 今後は、より多くの分野やジャンルに特化したGPTsの追加、より高品質なGPTsの応答の向上、より多様なGPTsのカスタマイズの可能性などが期待されます。
趣味:業務効率化、RPA、AI、サウナ、音楽
職務経験:ECマーチャンダイザー、WEBマーケティング、リードナーチャリング支援
所有資格:Google AI Essentials,HubSpot Inbound Certification,HubSpot Marketing Software Certification,HubSpot Inbound Sales Certification
▼書籍掲載実績
Chrome拡張×ChatGPTで作業効率化/工学社出版
保護者と教育者のための生成AI入門/工学社出版(【全国学校図書館協議会選定図書】)
突如、社内にて資料100件を毎月作ることとなり、何とかサボれないかとテクノロジー初心者が業務効率化にハマる。AIのスキルがない初心者レベルでもできる業務効率化やAIツールを紹介。中の人はSEO歴5年、HubSpot歴1年