インターネットの普及とともに、私たちの生活は大きく変わり、情報の検索方法も進化を遂げてきました。従来の検索エンジンは、キーワードを入力することで情報を取得するスタイルが主流でしたが、2024年7月26日にOpenAIが発表した「SearchGPT」は、これまでの検索エンジンの概念を覆す革新的なサービスとして注目を集めています。
SearchGPTは、自然言語での対話を通じてリアルタイムで情報を提供する新しい検索AIです。
このサービスは、ユーザーが具体的な質問を入力することで、会話形式で情報を検索できる点が特徴です。この記事では、SearchGPTの使い方や特徴、Google検索との違い、そしてSEOの未来について詳しく解説します。SearchGPTがどのようにして私たちの検索行動を変え、SEOの世界にどのような影響を与えるのか、一緒に探ってみましょう。
この記事はこんな人におすすめ
・SearchGPTでできることを知りたい
・SearchGPTはいつから使えるのか知りたい
・SearchGPTとGoogle検索エンジンの違いを知りたい
SearchGPTとは?
2024年7月26日、OpenAIは新しい検索AI「SearchGPT」を発表しました。SearchGPTは、従来の検索エンジンとは異なり、ユーザーとの対話を通じてリアルタイムで情報を提供することができる革新的なサービスです。このAIは、ユーザーが自然言語で質問を入力することで、会話形式で情報を検索できる点が特徴です。
SearchGPTは、情報源を明確に示し、信頼性の高い検索結果を提供することを目指しています。現在、一般ユーザー向けにはまだ公開されておらず、ウェイトリストに登録することで、公開時に優先的に利用できるようになります。
SearchGPTのウェイトリストに登録する際の注意点
上のURLにアクセスすると「Join witlist」というボタンがありますので押下します。
登録する際に以下のような文言(個人アカウントでログインして)になって登録ができないことがあります。
おそらくTeamプランなど、企業向けアカウントだとログインできません。
個人アカウントだとログインができました。
個人アカウントの場合以下のようになります。「Join the waitlist」を押下しましょう。
以下のような表示になればOKです。
SearchGPTでできる4つのこと
SearchGPTでできることは主に4つです。1つずつみていきましょう。
会話形式の検索
OpenAIより引用
SearchGPTの特徴は、会話形式での検索が可能であることです。従来の検索エンジンでは、キーワードを組み合わせて検索するのが一般的でしたが、SearchGPTでは自然言語での質問が可能です。例えば、「唐辛子の入ったトマトベースのパスタのレシピを教えて。」といった具体的な質問にも対応できます。
SearchGPTの強みは、膨大なオンライン情報を効率的に集約し、ユーザーにわかりやすく提示する能力です。この機能は、Google検索エンジンとは一線を画す革新的なアプローチを示しています。
具体的には以下のような利点があります:
- 自然言語による質問理解 - キーワードだけでなく、文脈を考慮した検索が可能
- 自動情報統合 - 複数のソースから関連情報を収集し、まとめて提供
- 要約機能 - 長文の情報を簡潔にまとめ、エッセンスを抽出
- 多言語対応 - 言語の壁を超えて、グローバルな情報にアクセス可能
例えば、「日本の再生可能エネルギーの現状と課題」という質問に対して、SearchGPTは
- 政府の統計データ
- 専門家の分析レポート
- 最新のニュース記事
- 国際比較のデータ
などを自動的に収集し、整理された形で提供します。
この手法により、ユーザーは
- 複数のウェブサイトを個別に閲覧する手間が省ける
- 幅広い視点から情報を得られる
- 言語の壁を越えて海外の情報にもアクセスできる
結果として、情報収集の効率が大幅に向上し、より深い洞察を得るための時間を確保できるようになります。
検索の深掘り
OpenAIより引用
SearchGPTは、一度の検索で終わるのではなく、検索結果からさらに深掘りした質問を続けることができます。例えば、「トマトベースのパスタの中からペンネを使ったレシピに絞って」といった具体的な条件を追加することが可能です。これにより、ユーザーはより詳細な情報を得ることができます。
引用元の明示
OpenAIより引用
SearchGPTは、提供する情報の透明性と信頼性を高めるため、情報源の明示に重点を置いています。これは従来のGoogle検索エンジンとは一線を画す特徴です。
具体的には以下のような方法で情報源を明確にしています。
- 引用元の直接表示 - 回答の中で使用した情報の出典を明記
- ハイパーリンクの活用 - 可能な場合、原典へ直接アクセスできるリンクを提供
- 複数源の提示 - 同じ topic に関して複数の情報源を示し、多角的な視点を提供
例えば、環境問題に関する質問への回答では、環境省のデータ、国連の報告書、専門家の論文など、複数の信頼できる情報源を明示します。
このアプローチにより、ユーザーは
- 提供された情報の信頼性を自ら評価できる
- 必要に応じて更に詳しい情報にアクセスできる
- 異なる見解や最新の研究結果を比較検討できる
情報源の明確な提示は、フェイクニュースや誤情報の拡散防止にも寄与し、ユーザーの情報リテラシー向上にも役立ちます。今後、SearchGPTはより洗練された方法で情報源を提示し、ユーザーの信頼を得ていくことが期待されます。
リッチなビジュアルの提供
OpenAIより引用
SearchGPTは、テキストだけでなく画像や動画などのリッチなビジュアルも検索結果として提供します。
SearchGPTの進化により、情報の提示方法も大きく向上しています。
単なるテキストベースの回答だけでなく、視覚的な要素を組み合わせることで、ユーザーの理解をより深めることができるようになりました。
例えば、少子高齢化に関する質問に対して、数値データを提供するだけでなく、以下のような視覚的表現を用いることができます。
- 人口ピラミッドの推移 - 年齢構成の変化を時系列で表示し、少子高齢化の進行を視覚的に理解
- 出生率と高齢化率の折れ線グラフ - 両指標の経年変化を同時に把握
- 地域別の高齢化率マップ - 都道府県や市町村ごとの高齢化の度合いを色で表現
これらの視覚的要素を組み合わせることで、少子高齢化という複雑な社会現象をより分かりやすく伝えることが可能になります。将来的には、ユーザーの質問に応じて適切なグラフや図表を自動生成し、包括的な人口動態レポートを作成できるようになるかもしれません。
このような機能の進化により、人口統計の分析がより効率的になり、意思決定プロセスがより迅速かつ正確になることが期待されます。
SearchGPTは無料?
現時点では、SearchGPTは一般ユーザー向けに公開されておらず、ウェイトリストに登録することで利用できるようになる予定です。料金体系についてはまだ発表されていませんが、OpenAIの他のサービスと同様に、無料版と有料版の両方が提供される可能性があります。
SearchGPTの使い方
使えるようになり次第更新します。
SearchGPTとGoogle検索の違いについて
会話形式の検索
Google検索は、キーワードを入力して検索する形式ですが、SearchGPTは自然言語での会話形式で検索が可能です。これにより、ユーザーはより具体的な質問をすることができ、詳細な情報を得ることができます。
検索の深掘り
Google検索では、一度の検索で得られる情報が限られていますが、SearchGPTでは検索結果からさらに深掘りした質問を続けることができます。これにより、ユーザーはより詳細な情報を得ることができます。
引用元の明示
SearchGPTは、検索結果の引用元を明示するため、ユーザーはどの情報源から検索結果が生成されたのかを確認することができます。これにより、信頼性の高い情報を得ることができます。
リッチなビジュアルの提供
Google検索も画像や動画を検索結果に含めることができますが、SearchGPTはさらにリッチなビジュアルを提供することができます。これにより、ユーザーは視覚的にも情報を得ることができ、より理解しやすくなります。
SearchGPTのセキュリティ面は安心?
SearchGPTからのセキュリティ面は安心です。個人も企業も安心して使えると考えています。
- 独自のデータ収集メカニズム
SearchGPTは、一般的な生成AIモデル(ChatGPTなど)とは異なる方法でウェブからデータを収集します。 - 専用クローラーの使用
OAI-SearchBot
という独自のユーザーエージェントを用いてウェブクローリングを行っています。 - オプトアウトの選択肢
ウェブサイト運営者は、自身のコンテンツがSearchGPTの検索結果に表示されることを望まない場合、対策を講じることができます。 - ブロック方法
robots.txt
ファイルを使用してOAI-SearchBot
をブロックすることで、SearchGPTによるコンテンツの読み取りと検索結果への表示を拒否できます。
SearchGPTの開発元は、技術ドキュメントにおいて以下の情報を公開しています。
OpenAIより引用
OAI-SearchBot
の完全なユーザーエージェント文字列- 使用するIPアドレスの範囲
- その他の技術的詳細
透明性の確保
これらの情報を公開することで、ウェブサイト運営者がSearchGPTとの関わり方を自由に選択できるようにしています。
このアプローチにより、SearchGPTは情報アクセスの効率化を図りつつ、コンテンツ提供者の権利も尊重する姿勢を示しています。ウェブサイト運営者は、これらの選択肢を検討し、自身のニーズに合わせた対応を取ることができます。
ChatGPTのセキュリティ対策についての詳細は以下の記事をご覧ください。
SEOの未来は変わる?
SearchGPTの登場により、SEOの世界も大きく変わる可能性があります。従来のキーワードベースのSEO対策ではなく、自然言語での質問に対応するためのコンテンツ作成が重要になります。また、引用元の明示が求められるため、信頼性の高い情報を提供することがますます重要になります。
SEO対策が変わる?OpenAIとYahoo! Japan比較
Yahoo! Japan: 8,400万人(月間アクティブユーザー)
ChatGPT: 465万人(推定アクティブユーザー)
ChatGPT潜在的利用者: 2,557万人(推定)
ChatGPTのアクティブユーザー数は現在Yahoo! Japanより少ないですが、 潜在的な利用者数を考慮すると、今後大きく成長する可能性があります。 これは、将来的にSEO戦略や検索エンジン市場に大きな変化をもたらす可能性を示唆しています。
結論としてはまだまだ大きく変わるとは言えませんが、確実に今回の「SearchGPT」によって未来は変わります。
OpenAIの会員数をご存知ですか?
2024年4月時点の会員登録数のデータによると、全世界のChatGPTユーザー数は1億8050万人となっています。Yahoo! 利用者数月間アクティブユーザー数が約8,400万人。
2024年2月のChatGPTへの月間セッション数は16億回を超えており、過去3ヶ月で最多となりました。
2000年前後に普及したGoogle検索はいまや世界で43億人に利用されており、比較にならないですが、Yahoo! Japanとの違いはどうでしょうか。
ChatGPTの日本での認知度は6割というデータをもとに利用者想定数を算出しました。
現状推定ChatGPT利用者数:約2,557万人と推測されます。
ChatGPTを知っている人のうち、利用したことがある人の割合:100% - 67% = 33%
日本の人口全体に対するChatGPT利用者の割合:62% × 33% ≈ 20.46%
日本の人口を約1億2500万人とすると約2,557万人
推定アクティブユーザー数:約465万人
この推計には以下の仮定が含まれています:
遊び目的の利用者は比較的気まぐれな使用が多いため、30%をアクティブと仮定
学習目的の利用者はある程度継続的に使用すると考え、50%をアクティブと仮定
ビジネス目的の利用者は最も継続的に使用する可能性が高いため、70%をアクティブと仮定
広告の業界の未来が変わる。検索エンジン対策はGoogle・Yahoo!の2強の時代は終わるかもしれません。
SearchGPTは自然言語での質問に対応するため、コンテンツ作成においても自然言語での表現が求められます。これにより、ユーザーにとってより分かりやすいコンテンツを提供することが重要になります。今後のWebマーケティング業界が楽しみですね。
SearchGPT まとめ
SearchGPTは、従来の検索エンジンとは異なり、自然言語での会話形式で情報を提供する革新的なサービスです。引用元の明示やリッチなビジュアルの提供など、ユーザーにとって信頼性の高い情報を提供することができます。SEOの世界も大きく変わる可能性があり、自然言語でのコンテンツ作成や信頼性の高い情報の提供がますます重要になります。
SearchGPTの登場により、私たちの検索行動が大きく変わることが期待されます。
趣味:業務効率化、RPA、AI、サウナ、音楽
職務経験:ECマーチャンダイザー、WEBマーケティング、リードナーチャリング支援
所有資格:Google AI Essentials,HubSpot Inbound Certification,HubSpot Marketing Software Certification,HubSpot Inbound Sales Certification
書籍掲載実績:Chrome拡張×ChatGPTで作業効率化/工学社出版
突如、社内にて資料100件を毎月作ることとなり、何とかサボれないかとテクノロジー初心者が業務効率化にハマる。AIのスキルがない初心者レベルでもできる業務効率化やAIツールを紹介。中の人はSEO歴5年、HubSpot歴1年