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【2025年最新】o3-pro使い方!o3・o1-proとの違い、料金を解説!

ChatGPT

AI技術の進化が加速する中、2025年6月10日にOpenAIから革新的な推論モデル「o3-pro」がリリースされました。複雑な問題解決において「じっくり考えて、確実な答えを導き出す」という新しいアプローチで、これまでのAIの常識を塗り替えつつあります。

「o3-proって何がすごいの?」「どうやって使えばいいの?」そんな疑問にお答えするため、本記事では実際の使い方から性能比較、料金体系まで、実践的な視点で徹底解説します。

o3の記事はこちら

OpenAI、「o3」「o4-mini」「Codex CLI」発表!使い方~料金、活用例を徹底解説。

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監修者兼ライター
きょろ
AIツール専門家
資格証アイコン 所有資格:Google AI Essentials
AIワークスタイルのオウンドメディア立ち上げ~AI関連の記事執筆を通じて、「実際に使ってみて、本当に良いAIツールを届ける」という信念のもと、AIで日本が盛り上がることを夢見るアラサー。普段はSEOマーケター。
この記事の早わかり要約
  • o3-proは2025年6月リリースのOpenAI最強推論モデルで、段階的思考アルゴリズムにより数学・科学・コーディングで従来モデルを大幅に上回る精度を実現
  • ChatGPT ProまたはTeamプランでモデルピッカーから選択するだけで利用開始、Web検索・Python実行・画像解析を自動統合して複雑なタスクを実行
  • 料金はChatGPT Pro月額$200またはAPI従量課金(入力$20/出力$80)、応答に数分かかるが研究開発・ビジネス分析・教育など高精度が必要な分野で活躍

o3-proとは?「考えるAI」の正体

o3-proは、OpenAIが2025年6月10日に発表した推論特化型AIモデルの最上位版です。従来のo3モデルをベースに、「より深く、より長く考える」能力を極限まで高めた、まさにプロフェッショナル仕様のAIと言えます。

最大の特徴は、「段階的思考アルゴリズム(Chain-of-Thought RL)」の採用です。人間が複雑な問題を解く際に、紙に式を書きながら一歩ずつ考えを進めるように、o3-proも内部で推論を段階的に展開します。この仕組みにより、数式変形やコード生成の過程を誤りなく追跡でき、これまでAIが苦手としてきた論理的な思考プロセスを克服しています。

さらに、200,000トークンという巨大な入力容量と100,000トークンの出力能力を持ち、数百ページの技術文書や複数年分のデータログを一度に処理できます。Web検索、Python実行、画像解析といったChatGPTの便利なツールも統合されており、手動でツールを切り替える必要なく、AIが自律的に最適な手順を組み立てます。

メモ: o3-proは、ProプランおよびTeamプランをご利用の方がChatGPTのモデル選択メニューからご利用いただけます。従来のo1-proに替わる新しい選択肢として、より高精度な推論が必要なタスクでお使いください。なお、ツールアクセス機能により応答時間が長くなる場合がありますので、時間に余裕を持ってご利用ください。

o3-proだけの革新的な3つの機能

o3-proの魅力は、単なる高性能化にとどまりません。実務で活用する上で重要な3つの革新的機能を詳しく見ていきましょう。

1. Chain-of-Thought RL:「紙に書くように考える」AI

従来のAIは瞬時に答えを出そうとして論理的な飛躍をしがちでした。しかし、o3-proは「Chain-of-Thought RL(連鎖思考強化学習)」により、まるで人間が紙に式を書きながら問題を解くように、段階的に推論を展開します。

この技術により、複雑な数式変形やアルゴリズム設計において、各ステップを明確に追跡できるようになりました。例えば、「なぜこの結論に至ったのか」という推論過程が可視化され、AIの「思考」を検証できる画期的な透明性を実現しています。

2. 200kトークンの超巨大メモリ:「忘れない」AI

200,000トークンという入力容量は、実に新聞1年分や技術書数百ページに相当します。

さらに100,000トークンの出力能力により、以下のような革新的な使い方が可能になりました。

  • 企業の過去3年分の会議録を一括分析し、戦略提言を作成
  • 大規模プロジェクトのソースコード全体を理解した上でリファクタリング
  • 複数の研究論文を統合し、新たな仮説を含む総説論文を執筆

長文処理時の応答時間は確かに延びますが、従来の「小刻みに質問を繰り返す」方式と比べて、トータルの作業時間は大幅に短縮されます。

3. 統合ツール推論:「自分で考えて行動する」AI

o3-proの最も革新的な点は、Web検索・Python実行・画像解析といったツールを、AIが自律的に選択・実行する能力です。これは学習段階で「どのツールをいつ使うべきか」を習得しているため、人間が細かく指示する必要がありません。

例えば「競合他社の最新動向を分析してグラフ化して」と依頼すれば、

  1. Web検索で最新ニュースを収集
  2. 財務データをPythonで分析
  3. 視覚的なグラフを自動生成
  4. 洞察を含むレポートを作成

この一連の作業を、人間の介入なしに最適な順序で実行します。まさに「考えて行動する」AIアシスタントの実現です。

o3-proの魅力は、単なる高性能化にとどまりません。実務で活用する上で重要な3つの特徴を詳しく見ていきましょう。

性能検証!o3-proは本当に最強なのか?

それでは、o3-proは実際にどれほど優れているのでしょうか。OpenAIが公開したベンチマーク結果を基に、具体的な数値で比較してみましょう。

人間のエキスパートによる実力評価

OpenAIが実施した人間のテスターによる評価では、o3-proはo3と比較して全てのカテゴリーで優位性を示しました。

Academic evaluations show that o3-pro consistently outperforms both o1-pro and o3.
評価項目o3-proの勝率
全クエリ64.0%
科学的分析 (Scientific Analysis)64.9%
個人的な文章作成 (Personal Writing)66.7%
コンピュータプログラミング (Computer Programming)62.7%
データ分析 (Data Analysis)64.3%

これらの数値は、o3-proがより明確で包括的な回答を提供し、指示への追従性と正確性において優れていることを示しています。特に個人的な文章作成での勝率66.7%は、創造的なタスクでも高い性能を発揮することを裏付けています。

世界標準ベンチマークでの実力証明

より客観的な指標として、学術的ベンチマークでの性能を見てみましょう。

pass@1評価(最初の試行での正答率)

To assess the key strength of o3-pro, we once again use our rigorous “4/4 reliability” evaluation, where a model is considered successful only if it correctly answers a questio in all four attempts, not just one:
ベンチマークo1-proo3o3-pro
競技数学 (AIME 2024)86%90%93%
博士課程レベル科学問題 (GPQA Diamond)79%81%84%
競技プログラミング (Codeforces Elo)170725172748

4/4信頼性評価(4回連続正答率)

o3-pro is available in the model picker for Pro and Team users starting today, replacing o1-pro. Enterprise and Edu users will get access the week after.
ベンチマークo1-proo3o3-pro
競技数学80%80%90%
博士課程レベル科学問題74%67%76%
競技プログラミング Elo142320112301

競技数学では、o1-proやo3がいずれも80%の4/4信頼性を示しているのに対し、o3-proは90%と一段と高い信頼性を記録しています。また、博士課程レベルの科学問題においても、o1-pro(74%)やo3(67%)を上回る76%というスコアを達成しています。

さらに、競技プログラミングの4/4信頼性に基づくElo評価でも、o1-proが1423、o3が2011に留まる中、o3-proは2301と際立った性能を発揮しています。これらの結果から、o3-proは複数回の試行を通じて安定して高品質な解答を導き出せるモデルであることが示されています。

実践編:o3-proの2つの使い方

では、実際にo3-proを使うにはどうすればよいのでしょうか。2つの利用方法を詳しく解説します。

ブラウザから簡単アクセス:ChatGPT版の設定手順

プランの確認と加入

まず、ChatGPT ProまたはTeamプランに加入している必要があります。無料プランやPlusプランでは利用できません。

モデルの選択

ChatGPTにログイン後、画面上部のモデルピッカーから「o3-pro」を選択します。従来のo1-proの位置に表示されているはずです。

タスクの実行

通常のChatGPTと同様に、テキストで指示を入力します。ファイルのアップロードや画像の分析も可能です。o3-proは必要に応じて自動的にWeb検索やPython実行を行います。

きょろ
きょろ

ツールの選択を押下すると「ウェブ検索」と「DeepResearch」が使えることがわかります。
o3と比べて「画像生成」はできないことに留意が必要です。

o3-proの場合

o3の場合

開発者向け:APIで自動化する活用テクニック

開発者向けには、API経由での利用も可能です。

# 基本的な使用例
model = "o3-pro-2025-06-10"
response = openai.ChatCompletion.create(
    model=model,
    messages=[
        {"role": "user", "content": "複雑な問題の説明"}
    ],
    max_tokens=100000  # 最大10万トークンまで出力可能
)

APIを使用する際のポイント

  • 入力コンテキストが200,000トークン以内であることを確認
  • 長時間タスクでは、段階的な実行を検討(粗い要約→詳細分析の2段階)
  • JSON形式での構造化出力を活用してシステム連携を容易に

最新AI対決:o3-pro vs Claude Opus 4 どちらを選ぶべき?

高度な推論能力を持つAIモデルとして、o3-proとClaude Opus 4が注目されています。両者の特徴を比較してみましょう。

比較項目o3-proClaude Opus 4
推論能力段階的思考で数学・科学に特化文脈理解と創造的タスクに優れる
コンテキスト長200,000トークン情報非公開(推定100,000トークン以上)
ツール統合Web検索、Python、画像解析を自動実行主にテキスト処理に特化(Web検索、DeepResearch機能使用可能)
応答速度遅い(数分かかることも)比較的高速
料金/(API)$20/出力$80(100万トークン)$20/情報非公開
得意分野論理的推論、数値計算、コード生成長文理解、要約、創造的文章

どちらを選ぶべきかは、用途によって異なります。厳密な論理性や計算精度が求められる場合はo3-pro、自然な文章生成や創造的なタスクではClaude Opus 4が適しているでしょう。

以下では、実際に機能面を比較してみました。

o3-pro vs Claude Opus 4を実際に比較してみた

文章作成編

同じ以下のプロンプトでそれぞれの性能を比較してみました。

2025年の大谷翔平は何本ホームランを打っているか調べた上で500文字程度でまとめてください。

o3-proの場合

きょろ
きょろ

動画を見るとわかるとおり、相当時間かかります。。

質問をする際には、難易度の高いものにすること必須です。

情報は正確で、文字数も遵守しているように見えます。

Claudeの場合

みていただくとわかるとおり、Claude Opus4もまあまあかかります。。。(笑)
時間としては1分ほどです。

6月15日現在、本数合っています!

参照:大谷翔平 2025ホームラン数 最新のホームランランキングや第24号、25号のホームラン映像も

o3-pro vs Claude Opus 4を比較した結果は以下のとおりでした。コスパとしては、現状、Claude Opus 4をおすすめします。

o3-proClaude Opus 4
文字数指定〇 487文字◎503文字
ファクトチェック△(引用元記載がなかった)〇(きわめて正確)
回答スピード×(20分近くかかる)〇(約1分)

現場から見えた!o3-pro活用の事例

o3-proの実力を理解するために、実際の活用事例を見てみましょう。

免疫システム2.0:研究開発の新たな地平

ある免疫学研究者は、o3-proを使って「免疫システム2.0」の開発に取り組んでいます。o3-proに自然免疫システムの主要な限界を特定してもらい、その改善案を検討しました。o3-proは単なる既存知識の羅列ではなく、複数の研究論文を統合し、新たな視点から仮説を提示したと報告されています。

料金プラン徹底解説:o3-proを最もお得に使う方法

o3-proを利用するための料金体系を詳しく見ていきましょう。

ChatGPTプランごとの利用可否と選び方

プラン名月額料金o3-pro利用可否主な対象
無料$0×お試しユーザー
Plus$20×個人ユーザー
Team$25/ユーザー小規模チーム
Pro$200プロフェッショナル
Enterprise要相談○(予定)大企業
Edu要相談○(予定)教育機関

2025年6月時点で、o3-proはProプランとTeamプランで利用可能です2025年6月現在では、Teamプランがベストとなります。EnterpriseとEduプランへの展開は順次行われる予定です。

開発者必見:API料金と賢いコスト管理術

API経由での利用料金は以下の通りです:

モデル入力料金(/100万トークン)出力料金(/100万トークン)
o3-pro$20.00$80.00
o3(新料金)$2.00$8.00
o3(旧料金)$10.00$40.00

o3-proの発表と同時に、通常のo3モデルは80%の大幅値下げが実施されました。これにより、コストを重視する場合はo3、最高の信頼性が必要な場合はo3-proという使い分けが可能になりました。

実例で分かる!料金シミュレーション

仮に10,000トークンの入力で5,000トークンの出力を得る場合:

  • o3-pro: $0.20(入力)+ $0.40(出力)= $0.60
  • o3: $0.02(入力)+ $0.04(出力)= $0.06

o3-proは10倍のコストがかかりますが、精度と信頼性の向上を考慮すると、ミッションクリティカルなタスクでは十分に投資価値があると言えるでしょう。

導入前に知っておくべきo3-proのデメリット

強力なo3-proですが、現時点でいくつかの制限事項があります。

現時点で使えない機能一覧

  1. 一時的なチャット機能の無効化 技術的な問題により、一時的なチャット(Temporary Chat)機能は現在利用できません。通常のチャット履歴は保存されます。
  2. 画像生成機能の非対応 o3-proでは画像生成(DALL-E)機能は利用できません。画像生成が必要な場合は、GPT-4oやo3など他のモデルを使用する必要があります。
  3. Canvas機能の非対応 コード編集や文書作成に便利なCanvas機能も、現時点ではo3-proで利用できません。

速度vs精度:パフォーマンスのトレードオフ

  1. 応答時間の長さ 簡単な質問でも数分かかることがあります。「Hi」という挨拶に3分54秒かかったという報告もあり、リアルタイム性が求められる用途には不向きです。
  2. 高額なトークン消費 深い推論を行うため、単純なタスクでも多くのトークンを消費する可能性があります。API利用時は特に注意が必要です。
  3. バックグラウンドモードの推奨 長時間の処理を避けるため、API利用時は新しく追加されたバックグラウンドモードの使用が推奨されています。

o3-proの使い方まとめ

o3-proは、OpenAIが「推論に時間をかければ精度はまだ伸びる」という仮説を実証した画期的なモデルです。200,000トークンの巨大なコンテキストとツール統合学習により、単なる文章生成を超えた「思考エンジン」として機能します。

確かに応答速度は遅く、料金も高額ですが、複雑な分析や高度な問題解決において、その価値は計り知れません。特に以下のような場面で真価を発揮します:

  • 数学的証明や科学的推論が必要な研究開発
  • 大量のデータから洞察を導き出すビジネス分析
  • 個別最適化が求められる教育コンテンツ作成
  • 高い信頼性が要求される意思決定支援

2025年のAI活用において、o3-proは「速さよりも正確さ」「量よりも質」を重視する新たな選択肢を提供しています。用途と予算に応じて、通常のo3との使い分けを検討しながら、AIの可能性を最大限に引き出していきましょう。

技術は日々進化しており、今後のアップデートでさらなる機能強化も期待されます。o3-proという強力なツールを味方につけて、新たな価値創造に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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