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OpenAIから「o3・o3mini」が発表!いつから使える?料金は?

ChatGPT

2024年12月21日、OpenAIが新たなAIモデル「o3」を発表し、AI業界に大きな衝撃を与えました。o3は、これまでのAIモデルとは一線を画す推論能力を持ち、多くの人々の注目を集めています。本記事では、o3の特徴や従来モデルとの違い、いつから使えるのかのリリース時期、料金、そして関連するo3-miniについて詳しく解説します。

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OpenAI o3は現在公開されていません

研究者向け早期アクセスプログラムを開始しています。応募締切:2025年1月10日

早期アクセスプログラムは安全性研究を目的としており、応募の際は参加を希望する安全性試験の種類を明記する必要があります。

o1モデルについての詳細は以下の記事をご覧ください。

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この記事はこんな人におすすめ

・OpenAIのホリデーイベントで発表された「o3」モデルの特徴やいつから使えるのかを知りたい

o3とは?

o3は、OpenAIが開発した最新の人工知能モデルで、特に推論能力に優れています。従来のAIモデルが特定のタスクや学習済みの知識範囲内でのみ機能するのに対し、o3は未知のタスクや複雑な問題に対して、人間のように柔軟に対応することを目指して開発されました。

o3・o3 miniの主な特徴・o1との違い

高度な推論能力: o3は、数学、プログラミング、科学的推論など、高度な思考を要する分野で優れた性能を発揮します。世界トップレベルのプログラミングコンテストであるCodeforcesでは、世界上位175位相当の成績を記録しました。

    未知のタスクへの適応力: 学習していない新しい状況や問題に対しても、柔軟に対応できる能力を持っています。研究数学の領域では、従来モデルが2%程度だった正解率を25.2%にまで向上させました。

    効率的な処理: 複雑な問題をより高速に、かつ少ないエネルギーで処理できるようになりました。アダプティブ・シンキング・タイムという新技術により、問題の難易度に応じて思考時間を最適化します。

    この技術は、タスクの複雑さを判断し、必要な思考時間を自動的に設定します。単純な質問には迅速に応答し、複雑な問題には十分な分析時間を確保することで、効率的かつ正確な問題解決を実現します。

    この機能により、o3 miniは計算リソースを効果的に活用しながら、人間に似た段階的な思考プロセスを実現。性能評価では、前モデルのo1 miniと比較して著しい向上が確認されました。

    性能比較の分析では、青色で示されたo3シリーズが、グレーで表示されたo1シリーズを大きく上回る結果を示しています。正確性の観点から見ても、o3シリーズは一貫して優れたパフォーマンスを発揮していることが分かります。

    汎化能力: ARC-AGIベンチマークで高得点を獲得し、未知の状況に対応する能力の高さが証明されています。

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      今回の発表で注目されているのが、「ARC-AGI」です。

      「ARC-AGI」とはAGI への北極星を記した重要指標のことです。

       

      ARC-AGIは、OpenAI o3の性能を測る重要な指標となりました。このベンチマークテストは、AIがどれだけ人間に近い推論能力を持つかを評価するもので、特に「初見の問題をどう解決できるか」を測定します。

      これまでのAIモデルはこのテストで苦戦を強いられてきました。GPT-3やGPT-4oは数%程度の正解率に留まり、GPT-4oでさえも5%程度の成績でした。この状況を一変させたのがo3です。

      o3は「Low-compute(低負荷)モード」でも75.7%という高スコアを記録。さらに「high-compute(高性能)モード」では87.5%という驚異的な成績を達成しました。この数値は人間の平均的なスコア(85%前後)を上回るもので、AIの歴史における重要な転換点となりました。

      https://arcprize.org/blog/oai-o3-pub-breakthroughより引用

      この成功の鍵は、単なる処理能力の向上ではありません。これまでは「AIの大規模化だけでは新しい問題に対応できない」と考えられていましたが、o3は「言語プログラムの探索と実行」という新しいアーキテクチャを採用。これにより、未知の問題に対する柔軟な対応力を獲得したのです。

      o3の内部構造

      AIの進化:パターン認識から本格的な思考へ
      従来型AI
      データ
      パターンマッチ
      回答
      OpenAI o3
      情報入力
      段階的思考 専門家レベルの推論プロセス
      高度な解決策
      🧠 人間の専門家と同等以上の問題解決能力を実現

      o3の高性能の秘密は、その独自の内部構造と処理プロセスにあります。従来のAIモデルとは異なり、o3は複雑な推論を可能にするメカニズムを備えています。

      1. 連鎖的な思考(Chain of Thought: CoT): o3は問題を段階的に分解し、各ステップで論理的に思考することができます。
      2. 試行錯誤プロセス: 複数の解決策を高速かつ効率的に試し、最適な答えを選択できます。
      3. 知識の柔軟な再構成: 既存の知識を組み合わせて新しい解決策を生成する能力があります。

      これらの特徴により、o3は従来のAIモデルでは困難だった複雑な問題や未知の状況に対応することができます。一方でコスト面で大きな課題があります。

      o3にかかるコストについて

      現在、o3がARC-AGIの問題1つを処理するためには約17~20ドルのコストが発生します。これは、同じタスクを人間が解く場合の費用(約5ドル)と比較すると、まだ4倍近い開きがあります。

      o3の現在のコスト:

      • 17~20ドル ≒ 2,500~3,000円程度 (1ドル=約150円で計算)

      人間が解く場合のコスト:

      • 5ドル ≒ 750円程度

      つまり、現時点では:

      • o3: 1問あたり約3,000円
      • 人間: 1問あたり約750円

      という差があることになります。この差額(約2,250円)が、今後の技術革新により縮小されていく見込みということ。

      しかしながら、AI技術の急速な発展により、この状況は近い将来大きく変わる可能性があります。モデルの最適化や計算インフラの効率化が進めば、処理コストは急激に低下すると予測されています。専門家らは、比較的短期間のうちに人間と同等、もしくはそれ以下のコストでの運用が実現するのではないかと見ています。

      このコスト効率の向上は、o3の実用性をさらに高める重要な要素となるでしょう。

      o3はいつから使える?料金は?

      OpenAI o3 リリーススケジュール
      2025年1月末
      フェーズ1: o3 mini一般公開
      軽量版モデルの一般提供開始
      以降順次
      フェーズ2: o3完全版の展開
      段階的な公開プロセスを経て、フル機能版を提供
      安全性と信頼性の確保を最優先に、慎重な展開を進めています。具体的な日程は今後の検証結果に応じて決定されます。

      2024年12月22日現在、o3はまだ一般公開されておらず、利用することはできません。しかし、OpenAIは、o3の高速かつ効率的なモデルである「o3-mini」を2025年1月末頃に一般公開する予定であることを発表しています。

      予想される料金体系

      具体的な料金は発表されていませんが、以下のような予測がされています:

      1. ChatGPT Proプランでの提供: o3-miniは、最初にChatGPT Proプランで提供される可能性が高いと予想されています。
      2. 月額料金: ChatGPT Proプランは現在月額200ドル(約3万円)です。o3-miniもこの料金体系に含まれる可能性があります。
      3. 段階的な展開: 初期はPro版ユーザーのみが利用可能で、その後一般ユーザーにも順次開放される可能性があります。

      o3の安全性について「Deliberative Alignment」を発表

      o3の高度な能力は、同時に安全性の問題も提起しています。OpenAIは、o3の開発と並行して、AIの安全性と倫理的な使用に関する研究も進めています。

      AIの安全性強化において、Deliberative Alignmentが重要な進展をもたらしています。これは、AIが使用するChain of Thoughtと呼ばれる推論過程を人間が確認・検証できるようにする新しい仕組みです。

      従来のAIシステムでは、結果だけが提示され、判断に至る過程はブラックボックスでした。Deliberative Alignmentの実装により、AIがどのような論理的思考を積み重ねて結論に達したのかを追跡できるようになり、その判断の妥当性や潜在的なリスクを事前に評価することが可能になります。

      OpenAIより引用

      また、OpenAIはARC Prizeと共同で、次世代の評価基準「ARC-AGI-2」の開発を進めています。これは、現行のo3でも解決が困難な、より高度な問題を含む新しいベンチマークテストです。

      ARC-AGI-2は、AIと人間の能力差をより明確に分析することを目的としています。o3でさえ完全な解決が難しい問題を意図的に含めることで、AIの現在の限界を明らかにし、今後の改善点を特定します。これらの取り組みを通じて、AIの安全性と性能の両面での進化が期待されています。

      OpenAIの安全対策に伴うテストプログラムを実施

      OpenAIは、これらの懸念に対処するために以下のような取り組みを行っています:

      1. 倫理的ガイドラインの策定: o3の開発と使用に関する厳格な倫理ガイドラインを設けています。
      2. 安全性テストの実施: o3のリリース前に、様々な安全性テストを実施しています。
      3. 透明性の確保: o3の能力と限界について、ユーザーに明確な情報を提供することを目指しています。
      4. 継続的なモニタリング: o3の使用状況を常に監視し、問題が発生した場合に迅速に対応できる体制を整えています。

      o3の一般公開に先立ち、OpenAIは研究者・開発者を対象とした安全性検証プログラムを実施します。参加者の募集期間は2025年1月10日までとなっています。

      この先行テストプログラムは、多角的な視点からo3の性能と安全性を検証することを目的としています。様々な専門家による実地検証を通じて、モデルの強みと潜在的な課題を特定し、一般公開前の改善に活かすことができます。

      安全性検証プログラムへの参加をご希望の方は、以下の公式フォームからお申し込みください: https://openai.com/index/early-access-for-safety-testing/

      なお、この検証プログラムへの参加は、o3の開発における重要なマイルストーンとなります。参加者からのフィードバックは、より安全で信頼性の高いAIモデルの構築に直接反映されます。

      まとめ

      o3の登場は、AI技術の歴史における重要な転換点となります。その高度な推論能力と汎用性は、これまでのAIモデルの限界を大きく超えるものです。特に以下の点が注目されます:

      革新的な性能:

        • ARC-AGIベンチマークでの高スコア
        • プログラミングや数学での高い成績
        • 効率的な処理能力

        実用的な展開:

          • o3-miniによる幅広い応用可能性
          • 段階的な公開アプローチ
          • 安全性への配慮

          将来への期待:

            • さらなる性能向上の可能性
            • 新しい応用分野の開拓
            • AI技術の民主化への貢献

            o3は、人工知能の新たな時代を切り開く可能性を秘めています。その発展と実用化が、私たちの社会にどのような変革をもたらすのか、今後の展開が注目されます。

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